「海の紅葉」壊滅危機 シチメンソウ 移植でも再生できず 佐賀市の干潟

西日本新聞 梅本 邦明

干潟ではシチメンソウがほとんど確認できず、泥だけが広がっていた=2日午後、佐賀市 拡大

干潟ではシチメンソウがほとんど確認できず、泥だけが広がっていた=2日午後、佐賀市

2017年の秋には赤く色づいたシチメンソウが見られた

 佐賀市東与賀町の有明海沿岸に群生し、「海の紅葉」と呼ばれるシチメンソウが壊滅的な状況だ。昨年の立ち枯れで種が育たず、地元住民らが種まきや移植で再生を試みたが、一帯のほとんどで干潟の泥しか確認できない。恒例の「シチメンソウまつり」は規模を一部縮小する。

 シチメンソウは塩生植物の一年草で高さ約20~40センチに成長する。沿岸の群生地(延長約1・6キロ)は例年秋に赤く色づくが、昨年は10月に立ち枯れが発生。住民や市は冬に種をまき、今年6、7月には生育が順調なシチメンソウを群生地に移植した。だが定着せず、管理する市によると「全体で例年の2割弱しか咲いていない」という。

 原因は不明。台風でごみが沿岸に打ち寄せたことや、川から流れ出た泥が沿岸に堆積して海水が群生地に十分に入らなくなったことなどが考えられるが、市の担当者は「咲いている場所も一部あり、複数の要因がある」。市は佐賀大に調査を依頼している。

 11月2~4日に「シチメンソウまつり」を開く実行委員会は10月2日の会合で、例年実施しているライトアップの期間短縮や、再生の取り組みを紹介することなどを確認した。

 実行委の吉村正会長は「今年は昨年より状況がひどい。改善策を講じ、来年はぱっと咲いてほしい」と回復を願う。市担当者は「まつりの来場者には現状を理解してもらい、再生に協力してほしい」と訴える。(梅本邦明)

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