「一生に一度」県民興奮 バス待ち行列、「ハカ」に感動 大分市でNZ対カナダ戦

西日本新聞 大分・日田玖珠版

 ラグビーの祭典、ついに大分でキックオフ-。大分市横尾の昭和電工ドーム大分で2日、県内では初戦となるラグビーワールドカップ(W杯)日本大会のニュージーランド対カナダ戦が行われた。3万4411人が会場に詰めかけ、迫力あふれる世界最高峰のプレーに大興奮。街中もジャージー姿やビール片手の国内外のファンであふれ、“W杯騒ぎ”。待ちわびた「一生に一度」の1日を追った。

 午前8時 大分駅前交番の屋上に、3人のDJポリスが現れた。英語で通行人に「道路を渡る時は車の“タックル”に気をつけよう!」などと伝えた。マイクを握った平原孟巡査(21)は「外国から来た方が事故や犯罪に巻き込まれ、悲しい思い出にならないよう全力を尽くす」。

 午前8時半 県ラグビーW杯推進課は朝礼で各職員の配置や業務の流れを確認。高橋強課長が「集大成を見せるときが来た。画竜点睛を欠かないよう、情報共有を素早くしよう」と呼びかけた後、約20人の職員は「エンジョイ、ラグビー!」の掛け声で拳を突き上げ、気を引き締めた。

 午後0時15分 「あひる競走」が名物の遊園地「別府ラクテンチ」(別府市)では2日、W杯バージョンレースが始まった。出場チームの国旗などが描かれた首輪をそれぞれ付けた8羽が12メートルを疾走。第3レースは“ウルグアイ代表”が勝利した。

 午後1時 大分駅前広場でビールを飲んでいた愛媛県の平井雄二さん(27)と弟の智人さん(25)は午前3時に起床し、フェリーで大分入り。ニュージーランド(NZ)戦のチケットが当たって以来「試合前に観客や選手と国歌を歌う」と動画投稿サイト「ユーチューブ」を繰り返し見て練習してきた。「スマホの着信音もNZ国歌」という筋金入り兄弟の願いはかなうか。

 午後2時40分 JR大分駅南側のシャトルバス乗り場に長蛇の列。県は当初の午後3時15分のバス運行開始時間を前倒しして、運行を開始。

 午後3時10分 シャトルバス乗り場の行列が1キロ近くまで伸びる。

 午後7時10分すぎ NZの選手たちが恒例の伝統舞踊「ハカ」を披露。別府市の北浜公園のおもてなしゾーンを訪れたケニア出身の留学生、メーリー・オモンディさん(22)は「怖いくらい迫力があった。ハカは強さの象徴。NZは優勝候補なので、今日も良い試合を見せてくれるはずだ」と期待を寄せた。

 午後7時15分 昭和電工ドーム大分の観客席がどよめきに包まれる中、キックオフ。別府市の会社員、坂本彰宏さん(40)は「アドレナリンが止まらない。こんなの生で見られるとは思わなかった。(別府でキャンプした)NZの選手たちが、地元を体感してくれてうれしい。世界一のチームならではの圧倒的なプレーを見せてほしい」と大興奮。

 午後8時5分ごろ NZがカナダに大差をつけ前半終了。最強軍団「オールブラックス」の圧倒的な強さに、観戦に訪れたラグビー経験者の大学生、高村怜央さん(19)=大分市=は「NZは余裕があり、大技で魅了してくれた。地味なプレーもしっかりしていた」とうなった。大分ラグビースクールに所属する小学5年の中務創太君(10)は「迫力がすごかった。キックパスからのトライがとても格好良かった。自分も練習を頑張りたい」と笑顔で話した。

 午後9時すぎ ノーサイド。観客席から両チームの激闘をたたえ、割れんばかりの拍手が送られた。愛媛市の会社員、井上健太さん(21)は「カナダは負けたけど、諦めず熱い試合だった。最後まで日本を楽しんで、帰ってほしい」と話した。

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