都井岬で伝統の「馬追い」 野生馬「岬馬」健康チェック

西日本新聞 古川 剛光

伝統行事「馬追い」で柵に向けて草原を駆ける岬馬=5日午前、宮崎県串間市の都井岬 拡大

伝統行事「馬追い」で柵に向けて草原を駆ける岬馬=5日午前、宮崎県串間市の都井岬

 国天然記念物で在来馬の中で唯一の野生馬「岬馬」120頭が生息する宮崎県串間市の都井岬で5日、伝統行事の「馬追い」があった。馬の健康診断が目的で、約80人の参加者が大声を上げながら竹の棒で草原をたたいて柵に誘導した。

 岬馬は、高鍋藩が江戸期、飛び地だった都井岬で軍馬や農耕馬の生産に乗り出し、放し飼いしたのが始まり。藩政時代も年に1回、村を挙げて若駒を捕獲・搬出する「駒追い」をしていたという。

 現在は、広さ約550ヘクタールの草原や森林を都井御崎牧組合が、最小限の管理をして馬を見守っている。だが組合員の高齢化のため馬追いの継続が危ぶまれており、市がボランティアを募集。宮崎大農学部も留学生10人を含む34人が馬追いに参加した。

 この日は、組合員や県内外から訪れたボランティアらが人垣をつくり、2回に分けて岬内の2カ所の柵に馬を追い込んだ。先に柵内に入った母馬が鳴き声で、はぐれた子馬を呼び寄せる光景も見られた。

 6日には馬の血液採取に加え、ダニの駆除剤を投与。個体識別のため子馬に液体窒素を使った烙印(らくいん)を入れて解放した。(古川剛光)

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