宗像市 ごみ収集はなぜ早朝? 午前中に作業終え衛生に配慮

西日本新聞 ふくおか都市圏版 床波 昌雄

市民が分別した資源ごみを持ち込む受け入れ施設 拡大

市民が分別した資源ごみを持ち込む受け入れ施設

早朝のごみ収集。手際よくパッカー車に積み込む

 9月に宗像市に転居して一番驚いたのが、ごみの早朝収集だ。市のパンフレットには「可燃ごみは早朝から午前6時半(11月~2月は午前7時半)までに出すこと」とある。今までに住んだ自治体では、ここまで早いごみ出しはしたことがない。「宗像市民は、みんなそんなに早起きなのか」。わき上がった自らの疑問に答えるべく、調査に乗り出した。

 ある収集日の午前7時前。自宅近くのごみ収集場所で待っていると、じきに収集車が到着した。作業員3人が10袋以上の大量のごみ袋を手際よくパッカーに投入したかと思うと、あっという間に去っていった。

 ごみ出しの時間帯は各自治体で異なる。記者がこれまでに生活した県内の自治体では、福岡市が「夜間(日没から午前0時)」、筑後市が「午前8時半までに」だった。福岡市が夜間収集をしている理由は、交通渋滞を避けるためと、カラスにごみを荒らされないためだ。朝にはごみが無くなっているので、街の景観が守られるメリットもある。

 早朝収集はどうか。宗像市環境課に聞くと「衛生環境を守るため午前11時半までに全てのごみを収集するため」との回答。午後までごみが残ると悪臭が出て、カラス、猫に荒らされることも多いそうだ。

 宗像市の人口は約9万6000人台で推移しているが、近年は定住化促進施策で世帯数が増加。世帯当たりのごみの量は減っているが、出るごみ袋の数は増えており、早朝からの作業でないと間に合わなくなる。

 においを防ぎ網をかぶせるなど散乱を防止すれば、夜間にごみ出しすることも認められている。今では、多くの自治会がこの方式を取り入れているという。

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 取材を続けるうち、市役所や商業施設など市内各所にペットボトルなど資源ごみの回収ボックスが多いのにも気付いた。市は、ごみの排出量に占める資源化量の割合を30%に引き上げることを目標に掲げる(2018年度は26.1%)。

 瓶や缶など資源ごみは20種類に分別。月1回の地域での回収と、週2、3回、市内2カ所の受け入れ施設への持ち込みが可能だ。持ち込んだごみは市民が一つ一つ分別しており、リサイクル意識の高さを感じた。

 こうした市民意識はどのように生まれたのだろうか。さかのぼると、2003年の宗像清掃工場建設にたどり着いた。迷惑施設として反対運動も起こったが、受け入れを決めた地元住民が求めたのが「ごみの減量化と再資源化で搬入ごみを減らすこと」だった。

 「以前より市民の社会参画意識が高く、自治会活動などを通じて機運が高まった」(市環境課の中村節子資源廃棄物係長)。市は資源ごみのさらなる分別化に取り組むことにしており、まずはダウンジャケットの再利用を目指すという。

 (床波昌雄)

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