中村哲医師、アフガン名誉国民に 「最も勇敢な男」 大統領が授与

西日本新聞 社会面 中原 興平

アフガニスタンのガニ大統領からアフガン市民証のIDカードを授与された中村哲医師(左)=7日(ペシャワール会提供) 拡大

アフガニスタンのガニ大統領からアフガン市民証のIDカードを授与された中村哲医師(左)=7日(ペシャワール会提供)

 アフガニスタンの支援を行う福岡市の非政府組織「ペシャワール会」は9日、現地代表の中村哲医師(73)=福岡県出身=が、同国のガニ大統領から同国市民証を授与されたと発表した。長年にわたる用水路建設などの人道支援が評価された。駐日アフガニスタン大使館によると、日本人への授与は異例。今後は査証(ビザ)が免除されるなど名誉国民として待遇される。

 中村医師はアフガンを襲った大干ばつを受け、2003年に東部ナンガルハル州の大河クナール川周辺で用水路建設を開始。事業で潤った土地は、福岡市の面積の約半分に当たる約1万6500ヘクタールに及ぶ。

 会によると、中村医師は7日、首都カブールの大統領官邸で開かれた式典に出席。ガニ大統領は、洪水が頻発するクナール川の特徴を踏まえ「狂った川を、愛をもって制したのですな」とユーモアを交えて話し「最大の英雄」「最も勇敢な男」とたたえた。最後に「いつでも官邸に来て、困ったことがあれば知らせてほしい」と述べたという。

 今後は、アフガン入国時のビザが免除されるほか、土地や会社が所有できるようになる。中村医師は「日本の良心的支援とアフガン人職員、地域の指導者による協力の成果。これで文字通り現地に溶け込んだ活動になる。私たちの試みで、より大きな規模で国土が回復されることを希望する」とコメントした。

 中村医師は18年には同国の国家勲章を受けている。(中原興平)

福岡県の天気予報

PR

PR

注目のテーマ