被爆2世、継承に意欲3割 被団協が初調査、中間報告

西日本新聞 社会面 一瀬 圭司

 被爆者を親に持つ「被爆2世」のうち、親世代の体験を後世に伝える活動で「取り組みたいことがある」とする人が3割にとどまることが9日、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が実施した初めての全国調査で分かった。被爆者の高齢化と減少が進む中、被爆体験の継承に向けた課題が浮き彫りになった。

 被爆体験の継承活動への関心を聞いたところ「取り組みたいことがある」と回答したのは32%にとどまり、「ない」が55%に上った。ただ、被爆2世でつくる団体への参加については、13%が既に何らかの形で関わっており、46%が「関わってみたい」と回答。「関心はない」と答えたのは37%だった。

 一方、健康面や差別・偏見に関しては「2世として不安や悩みを感じる」人が60%に上り、このうち8割が放射線による影響が遺伝しないか不安を訴えた。また、47%が国の健康診断を受診したことがあるとしたが、20%は「存在を知らなかった」と回答し、情報が2世に十分に届いていない実態も明らかになった。

 調査は2016年11月~17年7月、各地の被爆者団体を通じて書面で実施。2世としての意識や被爆者運動への考えなど13項目にわたって質問し、3417人から回答があった。今回は中間報告として、9日に東京都内であった被団協の会合で公表した。最終結果を来夏にまとめる予定で、国や自治体への要求内容に反映させる考えだ。(一瀬圭司)

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