被災ハウス カフェに改装 日田市の梶原さん夫妻 13日オープン 自家製野菜ふんだん「人集う場に」

西日本新聞 大分・日田玖珠版 笠原 和香子

「Bija OITA」店内で開店を心待ちにする梶原昭彦さん(右)と妻の洋子さん 拡大

「Bija OITA」店内で開店を心待ちにする梶原昭彦さん(右)と妻の洋子さん

 九州豪雨で被災した日田市大鶴地区、鶴河内町の農業梶原昭彦さん(57)と妻洋子さん(57)が13日、現地にカフェ「Bija(ビージャ)OITA」をオープンする。豪雨で被災したビニールハウスを少しずつ改装して準備を進めてきた夫妻は「人が集い、にぎわう場にしたい」と願っている。

 夫妻は、10年ほど前から無農薬・無化学肥料の野菜や米の栽培、乾燥野菜の加工品を販売する「かじわら農園」を営む。野菜はニンジンやトマト、コマツナなど年間約40種類を栽培。無農薬のため手作業で雑草や害虫を取り除きながら、味が濃くて甘い、安心安全な野菜と米を丹精込めて育てている。

 2年前の九州豪雨では、近くの山から大量の土砂が畑やハウスに流れ込んだ。ハウスの倒壊は免れたが、中のトマトは泥をかぶったり実が割れたりして収穫は大幅減。長年かけて作り上げてきた栄養豊富な土にも雑草の種などが流入して台無しになった。

 「人が集う場をつくりたい」と以前から畑で収穫体験イベントを開いていた夫妻。被災後も心は折れず、流入した土砂を片付けて協力者を募り、野菜やパンなどを販売する月1回のマルシェを10回開いてきた。

 8カ月かけて作り上げたカフェも「過疎が進む大鶴で、地元の人や訪れた人がゆっくり時間を過ごせる場がほしかった」という夫妻のかねてからの夢だった。

 店名「Bija」はサンスクリット語で「種」を意味し「にぎわいの芽が出るように」との願いを込めた。150平方メートルのハウスにテーブル6台といす22脚、ベンチ2台を置き、頭上からはよしずを通した温かな陽光が注ぎ、足元に敷き詰めたヒノキチップの柔らかさも心地いい。

 食事は、洋子さんが調理する自家製野菜の料理やシフォンケーキ、昭彦さんが焙煎(ばいせん)したコーヒーなどが楽しめる。洋子さんは「季節の野菜で笑顔になってもらえたらうれしい」。昭彦さんは「おいしい食事に癒やされ、時間を忘れて過ごしてもらえる空間にしたい」と話す。

 営業は金、土、日曜の午前11時~午後4時。野菜をふんだんに使ったいち押しメニュー「むすびランチ」は千円(税別)。(笠原和香子)

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