「心の壁」取り払う茶会 参加者全員車いす使用 12-14日 太宰府で「障碍の茶室」

西日本新聞 ふくおか都市圏版 南里 義則

10月5日、太宰府天満宮であった「障碍の茶室」(陰)の一場面。参加者も茶の湯の主催者も全員、車いすで臨んだ 拡大

10月5日、太宰府天満宮であった「障碍の茶室」(陰)の一場面。参加者も茶の湯の主催者も全員、車いすで臨んだ

 健常者も含め参加者全員が車いすを使って茶会に臨む「障碍(しょうがい)(障害)の茶室」が12~14日の昼間、太宰府市の太宰府天満宮境内で催される。福岡市の美術家和田千秋さん(61)と、同じく坂崎隆一さん(52)、古賀市の茶人(表千家)中村海坂(うなさか)さん(63)-の3人が企画。茶室までの段差だけでなく、もてなす側、もてなされる側双方の「心の壁」を取り払って茶を楽しんでもらうのが目的だ。

 和田さんは脳障害がある長男(32)の誕生を機に、障害をテーマにした作品「障碍の美術」シリーズに取り組んできた。長男のリハビリ訓練に付き添っていた中村さんと知り合い、茶道の「全ての人を平等に迎え入れ、もてなす」という精神を聞いた和田さんは、「本当に平等だろうか」と疑問を抱いたという。

 例えば「茶室への入り口『にじり口』は狭く、車いすの人は入れないではないか」-。和田さんの疑問をきっかけに2000年、「障碍の茶室」が誕生。足などに障害がある人には入るのが難しかった茶室をバリアフリーにして、誰でも茶を体験できるようにした。

 国内外で計6回目の開催となる今回は、天満宮境内の旧茶店に会場を開設。入り口から板張りスロープを車いすで上がり、茶室へ。自然光が入る明るい部屋(陽)と、ろうそくをともす暗い部屋(陰)の2室。順番にどちらかに案内される。茶事の主催者(亭主)も、車いすを使う。

 「今回のテーマは『開かれた場所/開かれた茶室』。物理的な障害だけでなく、心理的バリアーの除去も目指しています」と和田さん。すでに今月5日から始まっており、11月4日まで毎週土日、祝日に催す。参加費500円。車いすの貸し出しもある。同天満宮文化研究所=092(922)8551。 (南里義則)

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