危ない交差点「止まれ」ない 標識、信号機設置基準は?

西日本新聞 ふくおか都市圏版 押川 知美

県道福岡篠栗線(左)に細い道路が交わる交差点。「止まれ」の標識も標示もない 拡大

県道福岡篠栗線(左)に細い道路が交わる交差点。「止まれ」の標識も標示もない

福岡市東区の住宅街の交差点。交通量はそれほど多くないが、標識や標示、カーブミラーが設置されている 福岡県警のウェブサイトに設けられた意見箱「信号機BOX」

 「車や歩行者が多いのに、信号機も標識もない危険な交差点が多い」。通学路などで見守り活動を続ける粕屋町の60代男性から、特命取材班に相談が寄せられた。毎朝の活動で危険を実感する一方、福岡市では同じような構造の道路でも信号機や標識が多数あるのを見掛け、疑問に思ったという。私たちの交通安全に欠かせない信号機や「止まれ」などの標識。そもそもどんな基準で設置されているのだろうか。

 平日の午後、粕屋町の県道福岡篠栗線。店舗や住宅が並ぶ片側1車線の道路は、バスやトラックを含めた車で混雑していた。歩道には、自転車に乗った中高生や手押し車を押す高齢者の姿。福岡市から筑豊方面へ抜けるこの旧道は、JR福北ゆたか線の駅と隣接する部分もあり、通学や通勤時間帯は特に混み合うという。タクシーの運転手(65)は「ここは渋滞が多く、自分らは避けている」と打ち明ける。

 交差する主要な道路を注意して見ると、信号機や横断歩道が複数箇所ある。一方で、抜け道になりそうな細い道路には注意喚起がない場所も。JR長者原駅前から続く細い道には、一時停止を促す白線の「標示」も、赤い三角形の「標識」もなかった。

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 信号機や「止まれ」「一方通行」などの標識は、どのような基準で設置する場所を決めているのだろうか。

 県警交通規制課によると、いずれも警察庁が全国的な指針や基準を定めているという。例えば、信号機や標示を設置できる構造か▽横断歩道を造って歩行者が待つスペースを確保できるか▽信号機は隣接するものから150メートル以上離れているか-などが原則的な決まりだ。標示と標識をセットで設置するのが一般的で、交差点ごとに交通量や視界の悪さ、過去の事故件数などを踏まえて県警が判断している。

 標識の有無によって罰則に違いはあるのか。赤信号や「止まれ」の標識を無視した場合は、違反の対象になることは広く知られている。これに加え、優先となる主道路に入ろうとするとき、脇道の車は「進路を妨害せず、徐行する義務」が道路交通法で定められている。同課の梶原浩幸次席は「信号や標識の有無にかかわらず、事故に遭わないためにしっかり左右の確認を」と呼び掛ける。

 県警は、信号機や標識に関する相談を受け付ける意見箱「信号機BOX」をウェブサイト上などに設置。見えにくいなどの相談や故障の情報、設置の要請をメールやはがきで受け付け、改善の参考にしている。問い合わせは交通規制課=092(641)4141。 (押川知美)

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