韓国法相が辞任 就任1カ月、文政権に打撃

西日本新聞 総合面 池田 郷

 【ソウル池田郷】韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領の腹心で、親族に数々の不正疑惑が浮上していたチョ国(グク)法相が14日、辞任した。文氏は9月、公約の検察改革の旗頭としてチョ氏の法相任命を強行したが、世論は強く反発。チョ氏は就任約1カ月で辞任に追い込まれた。野党は文氏の任命責任を追及する構え。政権の求心力に影響を及ぼす可能性もある。

 チョ氏は14日、「これ以上、私の家族のことで大統領と政府に負担をかけてはいけないと判断した」と辞任理由を説明。文氏も同日、チョ氏の法相就任を巡り支持、不支持で国論が二分したことを踏まえ「国民に多くの葛藤をもたらした点を非常に申し訳なく思う」と陳謝した。

 検察はチョ氏の就任直前、娘の大学入学に絡む不正疑惑を巡って私文書偽造罪で妻のチョン・ギョンシム韓国東洋大教授を起訴した。その後、ほかの不正投資などの疑惑も含め、チョン氏を5回にわたり事情聴取。18日にはチョン氏の初公判が迫っていた。

 韓国では10月に入り、保守派を中心にチョ氏の辞任を求める数十万人規模とされる集会が繰り返し開かれた。文政権を支持する革新派も検察改革とチョ氏続投を訴える大規模デモで対抗した。韓国の世論調査会社が14日付で発表した文氏の支持率は41・4%で、不支持の56・1%を大きく下回った。

 チョ氏は14日、辞意表明の直前に法相として検察改革案を発表した。全国7地検にある特捜部を3地検に再編するなど捜査権限を縮小する内容。改革案の一部は15日に閣議決定された。

 韓国の革新派には、検察が軍事独裁政権や保守派政権と結託して民主化運動を抑圧してきたなどとして反発が根強い。チョ氏は辞意表明の記者会見で「私は検察改革の火付け役にすぎない」と述べ、改革の重要性を改めて強調した。

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