坂本フジエさん死去 94歳、胎児性水俣病患者の母

西日本新聞 社会面 村田 直隆

 胎児性水俣病患者坂本しのぶさんの母で、自身も認定患者の坂本フジエ(さかもと・ふじえ)さんが13日午後、肝臓がんのため熊本県水俣市の病院で死去した。94歳。水俣市出身。15日、同市内で葬儀が営まれた。

 水俣病が公式確認された1956年、長女真由美さんが発症。間もなく生まれた次女しのぶさんも胎児性水俣病と認定された。

 69年、原因企業チッソに損害賠償を求めた水俣病第1次訴訟の原告に。73年3月の勝訴を経て、患者とチッソの補償協定締結に尽力した。72年6月、第1回国連人間環境会議が開かれたストックホルムをしのぶさんらと一緒に訪問。「この子を見てほしい」と訴え、有機水銀被害の不条理と公害の撲滅を世界に訴えた。

 葬儀では、第1次訴訟の元原告らでつくり、坂本さんが副会長を務めていた水俣病互助会の伊東紀美代事務局長(77)が「人間力とも言うべき大きな力で、水俣病事件を闘うエネルギーを育ててくださった」と弔辞を述べた。 (村田直隆)

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