ハンセン病補償新法の前文判明 「われわれ」主語でおわび 原告側批判「国の責任明記を」

西日本新聞 一面 一瀬 圭司

 ハンセン病元患者家族への補償を巡り、今国会で議員立法による成立を目指す新たな法案の前文の素案が15日、関係者への取材で分かった。国による患者隔離政策が家族にもたらした差別被害を認める内容で「悔悟と反省の念」を込めて「深くおわびする」と明記。ただ、主語を国や政府ではなく「われわれ」としていることに、家族訴訟の原告弁護団からは「国の責任をもっと明確に記すべきだ」との声が上がっている。

 素案では、元患者のみならず家族も「偏見と差別の中で多大の苦痛と苦難を強いられてきた」とした上で「必ずしも十分な対処がされてこなかった」と指摘。「われわれは、それぞれの立場において、その悲惨な事実を悔悟と反省の念を込めて深刻に受け止め、深くおわびする」と謝罪しつつ「いわれのない偏見を根絶する決意を新たにする」としている。

 一連の内容は、2001年に制定されたハンセン病補償法の前文と酷似しており、同法も反省や謝罪の主語を「われら」としている。ただ同法制定後も、国による差別解消が進まなかったことから、原告側からは「今回の前文では国の責任を明示すべきだ」といった意見が出ている。

 法案は「ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律」(仮称)。超党派の国会議員グループが今国会での成立を目指しており、前文の素案は衆院法制局が議論のたたき台としてまとめ、15日にあった野党の会合で示した。 (一瀬圭司)

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