「軽トラ市」思い継ぎ150回 八女市 13年から続く交流の場

西日本新聞 筑後版 丹村 智子

 八女市中心部に生産者が軽トラックで野菜などを持ち寄って販売する「軽トラ市」がこのほど、150回目を迎えた。13日は八女市本町の八女観光物産館駐車場に29店が並び、朝から買い物客でにぎわった。2013年に始まった市は、地域内外の人々が交流する場にもなっている。

 軽トラ市は月2回開催。毎回20店ほどが野菜や米、漬物などのほか、苗木や手工芸品なども販売する。八女市全域の生産者に加え、市内では調達できない海産物などに限り、近隣地域からも出店できる。

 発足時から参加する同市黒木町の農業、東鐵也さん(75)と冬子さん(73)夫妻は「お客さんとの会話が楽しみ」と声をそろえる。豊富な品ぞろえの中で、キュウリの漬物は常連客が「あの漬物あるね」と探し求めに来る自信作だ。

 同市矢部村の農林業、中司薫さん(37)も日頃は直売所に卸しつつ、夫の勝万さん(44)と出店を続ける。薫さんは「他の出店者の方から、野菜の新しいレシピを教わるなど刺激を受けられる場」と話す。

 収益性は決して高くない。暑さ寒さが厳しい時の集客も課題だ。それでも、地域住民の触れ合いの場として貴重な存在となっている軽トラ市。その創設に尽力したのが、地元商工会議所の地域活性化委員だった馬場裕泰さん(故人)。発足後も、自らかぶり物をして会場を盛り上げるなどしてきたが、16年に亡くなった。

 軽トラ市実行委員長の井上啓時さんは馬場さんを懐かしみながら、「地域を良くしようとする熱い人だった。思いを受け継ぐためにも、200回、300回と続けていきたい」と話した。 (丹村智子)

福岡県の天気予報

PR

PR

注目のテーマ