「制度変えねば冤罪消えぬ」 冤罪当事者、家族が批判 日弁連・人権大会リポート(2)

西日本新聞

 「冤罪(えんざい)被害とその闘いを語る」と題した集会では、再審を闘ってきた当事者や家族がつらい経験を振り返り、審理の進め方の規定がない現在の再審制度を手厳しく批判した。

 「取り調べで刑事2人に脚を蹴られ、髪を引っ張られ、無理やり自白させられた。28年たった今も許せない」。足利事件で17年半も獄中生活を送り、2010年に再審無罪になった菅家利和さんは語気を強めた。「捜査機関は冤罪をつくる。制度を変えなければ冤罪はなくならない」

 袴田事件で1966年に逮捕され、80年に死刑判決が確定した袴田巌さん。2014年の再審開始決定に伴う拘置の執行停止で釈放されたが「本人はうれしいのかどうか、さっぱり分からない。精神がおかしくなっている」。姉のひで子さんは、死刑執行の恐怖に長年さらされた拘置所生活の影響を説明した。開始決定は、検察官の抗告を受けた東京高裁が取り消した。逮捕から53年。「巌は現在、最高裁で審理中です。再審開始決定が一度出たら、再審公判を始めてもらいたい」と、検察官抗告を認めない法改正を求めた。

 1967年に茨城県で男性が殺害された布川事件で、2011年に再審無罪になった桜井昌司さんは、都合の悪い証拠を見せない検察の「証拠隠し」を痛烈に批判した。「布川事件では、検察は無実を示す決定的な証拠となる目撃証言を隠した」。さらに再審公判では、その目撃者を「目立ちがり屋でうそつきだ」と攻撃したという。

 桜井さんが「税金を使って捜査機関が集めた証拠を(再審手続きの中で)検察が隠し持っていても許される現実は、どう考えても理解できない」と語ると、会場から拍手が湧いた。

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