【動画あり】防災演劇に総理大臣賞 若松消防団の女性でつくる劇団 受賞励み、稽古に熱

西日本新聞 北九州版 米村 勇飛

 若松消防団(若松区)の女性消防団員でつくる劇団「カッパ・ファイヤーズ」が9月、長年の防災活動が認められ、防災功労者の内閣総理大臣表彰を受けた。劇団は、演劇を通して市民の防災意識を高めることを目指している。受賞を励みに“女優”たちは、より一層稽古に力が入っている。

 「ここの動きは、もっと大きくした方がいいんじゃない」。毎週火曜夜、若松消防署(同区)では練習に打ち込む女性消防団員の声が響く。「劇では命に関わることも伝える。しっかりやりたい」。消防団の分団長を務め、カッパ・ファイヤーズでは最古参の井上景子さん(64)は語る。

 劇団は1992年に女性消防団員14人により旗揚げした。若松は「カッパの街」として知られ、劇団名もそれにちなんだ。地域での防災活動の傍ら毎年3~5回、区内外のイベントなどで劇を披露し、消防団の全国大会でも上演した。27年間の活動が評価された。

 1回の公演は約20~30分。劇では「たこ足配線には気をつけて」「火災警報器は10年を目安に取り換えましょう」など、消防署員の監修を受けて火災予防や人命救助などのポイントを盛り込む一方、笑いも大事な要素だ。脚本や演出担当の森近美佐子さん(63)は「真面目なだけではなかなか伝わらない。芸人の小島よしおさんなどに扮(ふん)したこともありますよ」と笑う。

 現在は24~64歳の17人で構成。舞台セットや小道具などは全て手作りで、練習では動画を撮影してチェックも行う。舞台経験がある人はおらず、みんな最初は恥ずかしがっているが、舞台に上がると役になりきり、“大女優”のようになる人もいるという。

 上演回数は100回を超える。井上さんは「今まで以上に頑張っていきたい。一人でも多くの人に見てもらい、防災意識が高まる演劇をしていきたい」と意気込んでいる。 (米村勇飛)

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