落書きトンネルに花咲く 福岡市・拾六町の高架下 女子高生らが壁画

西日本新聞 ふくおか都市圏版 下村 佳史

 住民が主体となって、かつて落書きで埋め尽くされていた国道202号高架下のトンネルの壁面に花の絵を描くプロジェクトの第2弾が、福岡市西区拾六町で行われた。1年前に仕上げた東側の壁に続き今回の西側の壁も福岡女子高(同区)の美術部によるデザインで、トンネルそばを流れる十郎川一帯に花々が咲き誇る風景を描いた。

 このトンネルは、昨年9月に第1弾の取り組みを行うまで、両側の壁面に高さ2メートル、長さ54メートルにわたり、スプレーでアルファベットのような文字や絵が落書きされていた。通行する住民から「犯罪に巻き込まれそうで怖い」と声が出たため、昨年は城原校区自治協議会が西区役所の支援を得て、東側の壁に同高美術部員らと虹やサクラ、コスモスなど無数の花を描いた。

 西側の壁はグレーの塗料を上塗りして落書きを消すだけにとどめ、第2弾で絵を描くことにしていた。

 第1弾は防犯が大きな目的だったが、今回は地域の環境保全に主眼を置き、西区環境活動連絡会議が中心になって取り組んだ。川辺を背景にした絵のデザインには、菜の花やヒマワリなどとともに、トンネル南側にある壱岐校区の河川清掃活動により10年ぶりに戻ってきたホタルや、カワセミなどの姿も盛り込んだ。

 現地での作業は、同高美術部員が今月12、13の両日に下絵を描き、14日には住民や小中学生も参加。計約60人が、美術部員の用意した花などの形を切り抜いた型紙を壁面に貼り、塗料を染み込ませたスポンジを当てて絵を描いた。

 8月に1泊2日の合宿を行って型紙を準備した美術部の3年生、青木澄怜(すみれ)さんは「地域をきれいにしようとする人たちの思いがこもった絵に仕上げられた」と充実した表情。同連絡会議の中村和男会長は「みんなの力で、トンネルの雰囲気を変えることができた。参加した子どもたちには、住みよい街づくりをする大切さが伝わったと思う」と話していた。 (下村佳史)

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