桜結束、陰の立役者 大分・由布高出身 木津選手 ラグビーW杯

西日本新聞 社会面 大窪 正一

 ラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会で、初の決勝トーナメント準々決勝に進出した日本は20日、東京・味の素スタジアムで南アフリカ戦に臨む。快進撃の原動力が「ワンチーム」の結束力。ここまで出場機会のない大分・由布高出身の木津悠輔選手(23)はスクラムの練習相手としてチームを支えている。

 木津選手は代表メンバー31人の中の最年少の一人。将来性も買われての選出だ。スクラムの柱、右プロップでは3番手の位置付け。それでも木津選手は目標を失わない。自身の準備はもちろん、対戦チームのスクラムの特徴を分析した上で練習で圧力をかける。対面で組む主力の左プロップ稲垣啓太選手(29)が「(相手として)一番きついのは木津」と感謝するほどだ。

 日本代表として初出場したのは7月27日のフィジー戦。試合前に由布高時代の写真を見た。同期は選手が7人、マネジャーが1人で部員全体も少ない無名校。そこから、日の丸を背負うまで成長した。「今置かれている環境に熱くなるものがあった」

 小学3年から中学まで打ち込んだ剣道は2段の腕前。中学3年で体重98キロの大型剣士は高校から興味本位でラグビーを始めた。当時のポジションはロックやナンバー8。指導した三浦芳弘監督(55)=現大分工高=は選手時代にプロップだったこともあり、木津選手のしなやかな筋肉や力強さにほれ込んだ。プロップ転向や大学進学を勧めたが、木津選手は「ナンバー8のほうが格好いい。将来は地元で消防士になる」と消極的だった。だが次第に激しいぶつかり合いの魅力に夢中になり、方針転換。天理大でプロップに転向し才能が開花した。

 南アフリカ戦も出場メンバー外となったが、日本ラグビー協会の藤井雄一郎強化委員長(50)は「モチベーションが高くチームに貢献してくれている。将来(の日本)を担う存在。この経験は必ず役立つ」と期待する。木津選手は「(練習で)いいプレッシャーを与えることが出場メンバーにいい影響を与える」と、代表の誇りを胸にグラウンドの外から共に決戦に臨む。 (大窪正一)

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