孫文と孫文支えた宮崎滔天 国境越えて共同報告書 荒尾とシンガポールの2顕彰施設

西日本新聞 熊本版 宮上 良二

 中国清王朝を倒した辛亥革命の指導者、孫文(1866~1925)と孫文を支えた荒尾市の自由民権運動家、宮崎滔天(とうてん)(1871~1922)に関する国境を越えた共同報告書が発行された。滔天らを顕彰する同市の宮崎兄弟資料館と、シンガポールにある孫文顕彰施設「孫中山南洋紀念館・晩晴園」が作成。日本とシンガポールが革命の重要な拠点となったことに光を当てている。

 執筆者は、荒尾市政策企画課の野田真衣学芸員と晩晴園の柯木林(クァパクリム)学術委員。野田さんによると、孫文の革命運動の拠点は初期が日本、後期がシンガポールで、日本での運動の起点となったのが滔天との出会いだったという。

 野田さんは2人の出会いの場面を詳述したほか、滔天が孫文の革命運動に加担するためシンガポールに渡ったものの頓挫したことが、革命の進展に重要な役割を果たした滔天の著書「三十三年之夢」が生まれるきっかけになったと紹介。野田さんは「滔天が当時の世界を駆けて活動した人物だったことを、多くの人に知ってほしい」と話した。

 報告書は近く市のホームページで公開する。荒尾市と晩晴園を所管するシンガポール国家文物局(日本の文化庁に相当)は報告書を踏まえた基本合意を結び、今後、青少年交流や展示企画、フォーラムなどに取り組む。(宮上良二)

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