福岡市役所 食堂廃止へ 21年3月にも 北別館の部署が入居 眺望良好、手頃な価格で人気

西日本新聞 ふくおか都市圏版 坂本 公司

 福岡市・天神の市役所本庁舎15階にある職員食堂が2021年3月にも営業を終えることになった。市は同年12月以降、本庁舎に近接する北別館を民間に再開発させる方針で、これに伴い北別館や民間ビルに入る市の部署の一部を食堂の場所に移転させるためだ。眺めの良さや手頃なメニューで市民にも親しまれてきた都心の憩いの場が、30年以上の歴史に幕を下ろす。

 職員食堂は1988年の本庁舎完成時から営業。天神一帯や博多湾を見渡せる展望や約240席の広々としたスペースが魅力で、昼時は市職員や会社員で混雑する。メニューも豊富な上、周辺の飲食店に比べて割安で、税込み500円の定食などが人気だ。

 ピーク時以外もお年寄りらがゆったりと過ごす姿が見られる。食堂を運営する市職員厚生会によると、2018年度の1日当たりの利用者は推計約650人に上る。

 だが13年度の職員アンケートでは、「普段から食堂で食べている」との回答は1割未満。天神には飲食店やコンビニが多いこともあり、市は14年度に将来の食堂廃止を決定していた。

 廃止後の活用法が決まるまでは営業を続けるとされていたが、今月11日の市議会総務財政委員協議会で市は今後の方針について報告した。築43年の北別館にある部署のほか、市が家賃を払いながら入居する民間ビル内の部署を食堂跡に移し、コスト縮減を図るという内容。北別館は建て替えも含めた再開発を前提に、民間へ売却か貸与することにより市の財源確保にもつながるとしている。

 食堂の委託業者「ランチミッション」の久保野良英社長は今月上旬、厚生会から21年3月での廃止の見通しを伝えられた。週5日、足を運ぶ高齢者も少なくないといい、久保野さんは「営業終了は残念。天神にお客さんが気軽に行ける食事の場が他にあるのかどうか」と懸念する。

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 職員食堂は、福岡市と同じ政令市の北九州市と熊本市の本庁舎にもある。両市とも現時点で廃止の検討はしていない。一方、福岡県庁行政棟の地下食堂は、地産地消や健康増進といったテーマを発信する食堂として21年1月にリニューアルオープンする予定。これまで以上に一般市民の利用を呼び掛けるという。 (坂本公司)

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