「華やかに『天皇即位』を披露」「新時代映す『平安絵巻』」「両陛下パレード 沿道に11万7千人」…

西日本新聞 オピニオン面

 「華やかに『天皇即位』を披露」「新時代映す『平安絵巻』」「両陛下パレード 沿道に11万7千人」。1990年11月13日の本紙朝刊に大見出しが躍った。前日にあった式典やパレードを報じたものだ

▼それから29年。時代は平成から令和へと移り、今の天皇陛下の「即位の礼」はきょう、ハイライトを迎える。即位を宣言される「即位礼正殿(せいでん)の儀」は前回の形式が踏襲され、外国元首らを招いての「饗宴(きょうえん)の儀」も開かれる。ただし、天皇、皇后両陛下が国民から祝福を受けるパレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」は来月10日に延期された

▼東日本に甚大な被害をもたらした台風19号の被災者への配慮からだ。パレードは国事行為なので延期は政府が決めるが、当然、両陛下のお気持ちも尊重したはずである

▼上皇ご夫妻は大きな災害があるたびに被災地に足を運び、つらい状況の人たちに温かい言葉を掛けてこられた。「国民に寄り添う」。上皇ご夫妻が大切にし、実践されてきた象徴天皇の在り方を、天皇陛下も受け継がれたのだろう

▼陛下ご自身も水の問題の研究がライフワークだ。得られた知見を「防災・減災の重要性を考えていく上で、大切に生かしていきたい」と述べたこともあり、今回の災害には特に心を痛めておられよう

▼来月のパレードまでにどれほど復旧のめどが立つかは分からないが、今よりはいくらか落ち着いた気持ちで、改めてお祝いできよう。

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