舞う熱気球 裏方が支え 佐賀バルーンフェスタ31日開幕 123機出場へ

西日本新聞 もっと九州面 穴井 友梨

 国内外から集まったカラフルな熱気球が秋空を舞う「2019佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」が31日、佐賀市で開幕する。40回目となる今回は17の国と地域から123機の熱気球がエントリー。11月4日までの期間中、イベントもめじろ押しだ。そんな大会の「内側」から魅力に迫ろうと、ボランティアの講習会に参加した。 

 バルーンは選手だけで飛ばすのは難しい。飛行準備や回収に人手が要る。大会ではボランティアがこれを担う。

 6日に会場であったボランティア講習会。佐賀県のチーム「トピア」のパイロット、森幸弘さん(56)の説明を聞きながら、車から球皮の入ったバスケットを引っ張り出す。これは重い。熱気球の重量は球皮と人が乗るバスケットで300キロほどになるという。

 続いてバスケットに柱となる棒や、バーナーなどを装着。ガスの入った約30キロのシリンダーを積む。金具でバスケットにつないだ球皮は、汚損を防ぐためシートの上に広げた。「破れないよう、球皮は接ぎ目の部分を持って」。思ったよりも薄い。球皮を万が一にも破ってはいけない。慎重に引っ張った。

 いよいよ立ち上げ作業。球皮の開口部を広げ、バーナーで加熱した空気を、大きな扇風機で送り込む。球皮やバスケットを押さえて炎を出し続けると、ゆっくりと気球が立ち上がった。

 最後の講習は気球の回収。球皮の頂上につながったロープを引き、動きを調節しながら傾ける。浮かぼうとする気球は大人3~4人で引いてもなかなか倒せず、気分はもはや綱引き。ようやく球皮がしぼんで地面に横たわった時には汗だくになっていた。

 「風速3~4メートルくらいが立ち上げができる限界です」と、森さん。気球は多くの人の支援と、天候に恵まれることで優雅に空を舞うことができる。期間中は好天を祈りつつ、裏側にあるボランティアの活躍にも思いをはせたい。

     ◆   ◆

 大会では、メインの「パシフィック・カップ」や飛行を楽しむ「フェスタ部門」の競技飛行で熱い戦いが繰り広げられる。カラフルな気球が間近で飛び立ち、風向きや気流を読んで空中戦を展開するその迫力は、一見の価値ありだ。

 競技は「タスク」と呼ばれ、速さや高度ではなく飛行の正確性を競う。主にゴール場所や設定されたターゲット(的)にマーカーという小さな袋を落とし、的までの距離の近さなどを争うが、その種目は多彩。どのタスクを行うかは当日の天候で決まる。

 会場は嘉瀬川河川敷。気球が一斉に立ち上がって空へ浮かぶ様子は、佐賀が誇る秋の風物詩だ。見るチャンスは期間中の午前7時からと午後3時からの1日2回だが、強風や雨で中止の可能性もある。佐賀バルーンフェスタ組織委員会によると、気温が安定している早朝の方が見られる確率が高いという。

 競技飛行以外でも、熱気球の魅力を堪能できる。期間中は毎日午前9時から「バルーンファンタジア」を開催。人気キャラクターや動物などを模した個性豊かな変形気球が勢ぞろいし、幅広い世代から人気を集める。1日午前9時からは子どもが球皮に触ったり中に入ったりできる「キッズデー」がある。

 期間中の午後1時からは、パイロットたちと一緒に気球の立ち上げや片付けをしながら気球の仕組みを学べる「気球教室」を開催。3、4日の午後6時半からは地上に立ち上げた熱気球のバーナーを一斉に点滅させる夜間係留「ラ・モンゴルフィエ・ノクチューン」。約50機が夕闇に浮かび上がり、競技とは違った幻想的な光景が楽しめる。

 会場北側の「憩いの広場」では県内外のグルメや特産品が並ぶ「うまかもん市場」もあり、コンサートやヒーローショーなどが行われるイベントステージも設置される。気球を満喫した後の休憩にぴったりだ。

 イベントの問い合わせは熱気球大会佐賀運営委員会=0952(29)9000。

■40回目記念し多彩な催し パレード レースマシン 電飾…

 大会期間中は会場内外で多彩なイベントがある。

 10月30日午後6時からは、佐賀市の中央大通りで前夜祭として「サガ・ライトファンタジー」点灯式やオープニングパレードを開催。同日から1月13日まで通りを電飾でライトアップする。

 大会は1978年に福岡県甘木市(現朝倉市)でスタート。80年に佐賀県に移り、今回は第40回の節目。記念行事として11月2日午後1時半から、中央大通りでディズニーキャラクターによるスペシャルパレードがある。大会会場では4日正午からプロドライバーの佐藤琢磨さんらによるレースマシンのデモンストレーション走行やトークショーも計画する。

 会場ではほかに2、3日の午前11時と午後2時からは「ホンダトライアルバイクショー」があり、ライダーが華麗なテクニックを披露する。

(穴井友梨)

■JRが臨時駅 臨時の列車も

 会場周辺には約4000台を収容する会場北側駐車場や、土日や祝日に開設する臨時駐車場などで計7000台以上を用意する。しかし約80万人の来場が見込まれる大会中は混雑する可能性が高く、運営側は公共交通機関やシャトルバスの利用を呼び掛けている。

 10月31日~11月4日の期間中はJR長崎線に「バルーンさが駅」を臨時開設。鳥栖-肥前山口間で臨時列車「バルーンフェスタ号」も運行する。バルーンさが駅はICカードに対応していないため乗車券の購入が必要となる。

 シャトルバスもあり、佐賀市街地と会場との間は午前9時~午後5時に約30分間隔で運行。小学生以上200円。11月2~4日には会場と臨時駐車場とも結び、2日は午前5時45分~午後6時、3、4日は午前5時45分~午後8時で、いずれも随時運行。中学生以上250円、小学生130円。

 シャトルバスについての問い合わせは、市交通局=0952(23)3155。

佐賀県の天気予報

PR

佐賀 アクセスランキング

PR

注目のテーマ