生活困窮家庭を総合支援 12月から長崎市、全県展開へ 食材提供し専門家相談

西日本新聞 長崎・佐世保版 岡部 由佳里

 ひとり親家庭を支援する一般社団法人「ひとり親家庭福祉会ながさき」(長崎市)は、生活に困窮する家庭を対象に、あらかじめ指定した場所で食材を無償で提供し、同時に弁護士ら専門家が相談に応じる「総合支援」に乗り出す。12月から長崎市内でスタート。来年度以降、県全域での展開を目指す。

 団体によると、ひとり親家庭は経済面に加え、健康や就労など多様な悩みを抱えていることが多いものの、心理的に余裕がなく、周囲に相談していないケースが少なくないという。

 こうした事態に対処するため、指定した配布場所で待機する弁護士や精神保健福祉士、産業カウンセラーなど各分野の専門家が相談に乗り、適切な支援につなげる。食材を自宅へ届ける取り組みはあるが、指定場所での配布と相談をセットにした支援は珍しいとみられる。

 支援対象は長崎市で児童扶養手当を受給する家庭。100世帯を募り、2カ月に1回のペースで企業や個人が無償で提供した米などの食材を配布する。必要に応じてランドセルや鍵盤ハーモニカなど学用品の支援も検討する。

 県がまとめた「子どもの生活に関する実態調査」によると、貧困家庭は見かけでは分からないことが多く、困難を抱える子どもを発見する仕組みが不足。一方、子どもの貧困問題などに取り組むNPO法人のアンケートからは、生活に困窮していることが周囲に分からないようにしてほしい、専門的な相談をしたい、などのニーズが浮かんでいる。

 ひとり親家庭福祉会ながさきの山本倫子事務局長は「子どもたちが毎日生きていてよかったと思え、親が将来を描けるような支援につなげたい」としており、食材提供に協力する企業や個人も募集している。同会=095(828)1470。(岡部由佳里)

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