香月徳男氏の足跡たどる 「柳坂曽根の櫨並木」「三連水車」保存に尽力 久留米大26日公開講座

 久留米市山本町の「柳坂曽根の櫨(はぜ)並木」(県指定天然記念物)や、朝倉市の「三連水車」(国史跡)などの保存に尽力した在野の研究者、香月徳男氏(2006年に79歳で死去)の足跡をたどる公開講座が26日、久留米市御井町の久留米大御井キャンパスで開かれる。香月氏の残した資料や作品が大学の御井図書館に寄贈されることになり、図書館と、親交のあった研究者でつくる資料保存研究会が企画した。

 香月氏は生涯のほとんどをハゼ並木そばの同市山本町豊田で過ごし、郵便局勤めの傍ら、姿を消しつつあった古民家など民俗建築や水車の研究を始めた。独学で技術を身につけ、古民家の図面を作成。住民から暮らしの変化を聞き取り、写真を記録した。

 44歳で退職して以降は調査や研究に専念し、自然や文化財産を残す活動に取り組んだ。九州豪雨で被災した朝倉市で復興のシンボルとなった三連水車は、1970年代後半、存続の危機にあった。香月氏は価値を訴え、保存運動を展開。うきは市浮羽町の民家「平川家住宅」の国重要文化財指定にも尽力した。台風で被害を受けたハゼ並木保存にも携わり、2002年に西日本文化賞を受賞した。

 香月氏の死去後すぐ、親交の深かった久留米市内外の研究者が香月徳男資料保存研究会を発足させた。香月氏の自宅倉庫に残された古民家や水車の写真、短歌、ノート類などの膨大な資料を、散逸を防ぐため整理し、寄贈先を探していた。

 研究会事務局長の大石道義西日本短大教授は「資料は建築学と芸術の両面があり、地域の過去の姿を伝える点でも今後、重要性は高まる」と語る。資料を図書館に移す作業は続いており、データベース化して一般公開する予定だ。

 公開講座は午後1時半から、御井本館2階ラーニングコモンズB。無料。 (山口新太郎)

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