米副大統領「中国は香港の自由抑圧」 貿易協議合意には期待感

西日本新聞 国際面 田中 伸幸

 【ワシントン田中伸幸】ペンス米副大統領は24日、ワシントンでトランプ政権の中国政策について演説した。香港で続く抗議デモについて「中国は香港の人々の自由と権利を抑圧している」と非難。米中は11月に首脳会談を開いて貿易協議の「第1段階」の部分合意署名を目指しているが、「香港のデモに暴力を使えば合意は一層難しくなる」と述べ、貿易協議と人権問題を絡めて中国を強くけん制した。

 ペンス氏は香港のデモ参加者へ向け「あなたたちを支持する」と表明。中国当局による新疆ウイグル自治区での少数民族弾圧も非難した。沖縄県・尖閣諸島海域への中国による船舶派遣が多発していると指摘し、南シナ海も含めた中国の海洋進出を批判。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」についても「世界各地で拠点の港湾を設けており、表向きの目的は経済だが結局は軍事だ」と指摘した。

 さらに「米国はもはや経済的関与だけで中国を自由で開かれた社会に変えられるとは期待していない」と述べ、米中関係の根本的な再構築を模索する考えを示した。

 ただ、中国との対立や分断を望んでいるわけではないとも語り、北朝鮮の非核化などを巡って協調する必要性を強調。「トランプ大統領は貿易協議の合意になお楽観的だ」と述べ、首脳会談を前に過度に緊張を高めないよう配慮も示した。

 ペンス氏は昨年も中国政策について演説し、中国を痛烈に批判。今年は6月に演説する予定だったが、貿易交渉への影響を回避するため延期していた。米CNBCテレビは今回の演説について、トランプ氏が貿易協議で中国に譲歩するとの見方が広がる中で「支持者に弱腰と見られないよう強硬姿勢を示したものの、昨年に比べれば批判のトーンを弱めた」と分析した。

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