水俣病訴え 母の分まで 胎児性患者の坂本しのぶさん ソウルで演説

西日本新聞 社会面 村田 直隆

 胎児性水俣病患者の坂本しのぶさん(63)=熊本県水俣市=が28、29日、韓国・ソウルを訪れ、労災や公害被害者などが集まる国際シンポジウムに参加し、水俣病被害の現状について演説する。今月13日に母フジエさん(享年94)を亡くしたばかりで出席するか悩んだが、「今まで水俣病(の不条理)を訴えてきたお母さんの分まで話したい」と決意を新たに臨む。

 シンポジウムは、非営利団体「労働・環境被害者の権利のためのアジア・ネットワーク」(ANROEV)がほぼ毎年開催。今回は、中国やインド、タイなど19カ国・地域の被害者や支援者が産業災害の経験を共有し、再発を防ぐ方策を考える。

 坂本さんは、1972年に第1回国連人間環境会議が開かれたストックホルム訪問を皮切りに、フジエさんとともに国内外で有機水銀被害の不条理と公害の撲滅を訴えてきた。今回も招待を受けた5月ごろは参加に前向きだったが、フジエさんの容体が悪化し亡くなったことを受け、気持ちは揺れ動いたという。だが、「お母さんは、自分が頑張っているのを喜んでくれる」と出席を決めた。

 坂本さんは28日の開会行事と29日のワークショップで、今もなお日常生活で困難を強いられている自身の経験を中心に語る予定だ。「お母さんは私の体を心配していると思うが、(胎児性患者の)仲間のためにも、まだ水俣病は終わっていないと訴えたい」と力強く語った。 (村田直隆)

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