eスポーツに企業参戦 市場急伸 九州でもチーム続々 PR効果に期待

西日本新聞 一面 泉 修平

 コンピューターゲーム競技「eスポーツ」への注目が高まる中、さまざまな企業によるチーム設立が続いている。2022年には国内市場規模が18年比2倍となる100億円近くまで成長するとの試算もあり、九州ではIT関連会社や通販化粧品大手の系列会社などが参戦。企業の知名度アップや、スポンサー獲得などでチームが利益を生み出すことへの期待もある。

 福岡市博多区の雑居ビル地下。ハンドルやアクセル、ブレーキなどを模したコントローラーにモニター、専用シートを組み合わせたレース用セットが並ぶ。同市のIT関連会社「ニワカソフト」が昨年創設したスポーツ部門「ニワカゲームス」の拠点で、自動車レースゲーム「グランツーリスモ」のチームが活動する。

 小学生から40代まで計14人が所属する。今月5、6日に茨城国体の文化プログラムとして開催された都道府県対抗選手権には、県代表として2人が出場。少年の部で高校3年の龍翔太郎さん(18)が準優勝を果たした。

 プレー動画のインターネット配信やeスポーツ教室の実施も視野に入れる。古賀聡社長は「とても可能性のある分野。活躍によって会社の認知度を高められる」と力を込める。

 通販化粧品大手の再春館製薬所(熊本県益城町)のグループ会社、再春館システム(東京)は17年9月、熊本市を拠点にチーム「ルゲイム熊本」を立ち上げた。4選手が国内外の大会で活躍。来月開催される米ラスベガスの大会にも出場する。eスポーツは、本業の人材確保への期待もあり、「eスポーツをしているから」と、システムエンジニアなどを目指す若者が会社に興味を持ってくれたこともあるという。

 北九州市のフットサルチーム運営会社「UBUNTU FSプロモーション」は今年3月にサッカーゲームのチームを設立。全国では吉本興業や日本テレビのチームも活動している。

 eスポーツの大会はインターネットで中継され、選手の活躍は視聴者にオーナー企業をPRすることにもなる。ゲーム情報誌発行などを手掛けるGzブレイン(現・KADOKAWA Game Linkage)が18年末にまとめた動向調査によると、17年に3億7千万円だった国内市場規模は18年、48億3千万円に急増。22年には99億4千万円と試算する。

 福岡eスポーツ協会の中島賢一会長は「新しいビジネスチャンスと捉える企業や団体は増えていくだろう」と将来性を評価した上で、「業界の拡大には、プレーする人だけでなく観戦者を増やすことが大切。ゲーム依存症といった懸念材料を乗り越える施策も必要だ」と話す。 (泉修平)

■22年アジア大会正式種目に

 eスポーツは、コンピューターゲームなどを対戦型のスポーツと捉えるエレクトロニック・スポーツの略称。2000年ごろから使われ始め、略称が一般化した。22年に中国で開かれるアジア大会の正式種目となり、五輪でも採用される可能性がある。総務省によると、17年の世界市場規模は700億円、21年には1765億円に拡大すると予想する。海外では賞金総額20億円以上の大会も開かれている。

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