朝鮮通信使の歴史、多角的に 西南学院大でシンポ 世界記憶遺産登録2周年

西日本新聞 ふくおか版 今井 知可子

 朝鮮通信使の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)登録2周年を記念するシンポジウム「朝鮮通信使と福岡、時代を超えて!」が27日、福岡市早良区の西南学院大であった。参加者たちは通信使を迎えた相島(新宮町)島民や福岡藩、周辺地域の人々の並々ならぬ苦労や、両国の親交の歴史に思いをはせた。

 日韓交流の歴史を研究する市民グループなどが主催し、多角的な研究発表が行われた。尹芝恵(ユンジヘ)・西南学院大国際文化学部准教授は、絵画に残る通信使の楽隊について発表。びょうぶなど武士階級向けに描かれた絵と、浮世絵など庶民向けに描かれた絵での描かれ方の違いを指摘し、「庶民は目立つものや聴覚で印象に残ったものを好み、楽隊がデフォルメして描かれるようになった」と話した。

 糸島高歴史部1年の勝田啓史さん(15)は、朝鮮通信使が相島を来訪する際に糸島地域からも船やこぎ手、供応料理の食材、大工道具などさまざまな任務を負担していたことに触れ、「相島だけで準備が完結したのではなく、広い地域の連携が必要だった」と報告。参加者たちは興味深そうに聞き入っていた。 (今井知可子)

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