コイ、長崎絵図、美人画…学芸員お薦め140点 長崎歴史文化博物館で収蔵品展

西日本新聞 長崎・佐世保版 野村 大輔

 長崎市の長崎歴史文化博物館の研究員たちがお薦めする逸品をそろえた企画展「収蔵品展 学芸員のイチ推し!」が同館で開かれている。江戸時代中期の長崎で活躍した画家、熊斐(ゆうひ)の代表作で、今年、国重要文化財に指定された「鯉魚(りぎょ)跳龍門図」など約140点が並ぶ。11月17日まで。

 熊斐は、幕府が中国から招いた画家、沈南蘋(しんなんぴん)に学んだ唯一の日本人絵師とされ、南蘋派を築いた。滝を登る2匹のコイを描いた同作は重文指定後、県内では初めてのお披露目となる。

 会場入り口にある「長崎惣町(そうちょう)絵図」は江戸末期の長崎の地図。大きさが畳10畳分に相当するため展示が難しく、今回が初公開という。市中79町や唐人屋敷、出島などが描かれ、1857(安政4)年製作と推定されるが、詳細は不明。「皆さんからの情報を募りたい」と歴史担当者は話す。

 「花鳥図蒔絵螺鈿飾棚(まきえらでんかざりだな)」は欧州向けの製品とみられる。通常は豪華絢爛(けんらん)な装飾が施された正面だけを見せており、裏側の美人画の存在は知られていない。紙や綿を包んだ布で作る「押絵(おしえ)」で表現された甘美な女性の姿も見逃せない。

 同館は8万点超の文化財を収蔵しているが、近世長崎の対外交流史をテーマとするため、中世以前の作品を展示する機会は少ない。現在の新上五島町を拠点とした青方家に伝来した、豊臣秀吉の刀狩り令の文書など中世の古文書も並ぶ。

 観覧料は大人千円。同館=095(818)8366。

(野村大輔)

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