潜伏キリシタン題材の映画撮影終了 竹田監督、長崎市で会見

西日本新聞 長崎・佐世保版 徳増 瑛子

 ドイツやメキシコを拠点に活動する映画監督竹田信平さん(40)が、長崎市などを舞台に、潜伏キリシタンを題材にした新作映画「アポカタスタシス」(仮題)の撮影を終え、市内で31日、出演者とともに記者会見した。竹田さんは「世の中に環境汚染や核兵器など多くの問題がある中、信仰とは何かを考える作品にしたい」と意気込みを語った。

 仮のタイトルはギリシャ語で「復元」で、ドイツとメキシコ、長崎を舞台にしたファンタジー。兄を亡くすなどして孤独や喪失感を抱える男女2人が主人公で、不思議な声に導かれて無人島で出会い、声の主となる長崎原爆で被爆したマリア像の頭部を探すという内容。旅の中で、人や物を信じる意義を見いだすという物語になっている。

 県内での撮影は、長崎市や小値賀町で10月17~30日に行われた。映画には被爆者や潜伏キリシタンの信者も出演し、リアリティーのある作品に仕上がったという。

 竹田さんは大阪府出身でこれまでも原爆や被爆者をテーマにした映画を制作しており、今回で4本目。潜伏キリシタンを題材にした理由について、「環境や生活(の変化)によって信仰のあり方も変わってきたという経緯を知り、自分自身も信じる力について考えさせられたから」と話した。

 主人公のドイツ人ヒラ・グルスキノさん(30)は「映画を通じ、自分たちが自然の一部だと感じてほしい。その中から平和を見いだして」と話した。これから撮影した映像の編集に当たり、2021年に公開する予定という。(徳増瑛子)

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