香港デモ抑制へ法整備 中国4中総会閉幕 指導部人事見送り

西日本新聞 国際面 川原田 健雄

 【北京・川原田健雄】中国共産党の重要会議、第19期中央委員会第4回総会(4中総会)が31日、4日間の日程を終えて閉幕した。同日発表したコミュニケ(声明)で抗議活動が続く香港情勢について「国家の安全を守る法律制度と執行メカニズムを確立する」と強調。デモ抑え込みに向けて法整備を強化する方針を打ち出した。取り沙汰された最高指導部人事はなかった。

 4中総会は「中国の特色ある社会主義制度の改善と統治システム・能力の現代化」をテーマに議論。コミュニケによると、習近平党総書記(国家主席)を頂点とする現体制をさらに強固にする方針を確認した。香港情勢に関しては「一国二制度を堅持し、香港基本法に基づいて管轄統治を厳格に実行する」として抗議活動をけん制した。来年1月に総統選を控える台湾については「台湾独立に反対し、祖国統一を促進する」とした。

 人事を巡っては香港紙の明報が4中総会に先立ち、最高指導部を構成する政治局常務委員(7人)が2人増員され、胡春華副首相と陳敏爾・重慶市党委員会書記が昇格するとの観測を伝えた。昇格すれば習氏の後継候補が2人に絞られると注目されたが、見送られたことで「ポスト習」は不明のまま。2022年の次期党大会以降、習指導部が3期目も継続するとの見方が現実味を帯びてきた。

 習氏は昨年3月、国家主席の任期制限を撤廃し長期政権に道を開いたが、経済成長の鈍化や対米関係悪化を背景に習氏の1強体制には党内でも不満がくすぶる。香港紙の報道も「習氏への権力集中を快く思わない勢力によるリーク」との指摘がある。今回は習氏がこうした声を抑え込んだ格好だが、北京の外交筋は「不満が染み出しているのは間違いない。3期目に向けて万全の態勢とは言い切れない」と指摘した。

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