「郵便局を信用していたのに…」

西日本新聞 社会面 金子 渡

 「郵便局を信用していたのに…」。かんぽ生命保険を巡る一連の不正販売問題。紙面で取り上げた3月以降、被害に遭った高齢者の家族から切実な声が多数寄せられている。認知症のお年寄りらを狙って、不必要な保険に加入させる手口はもはや犯罪だ。

 現場の局員からは、背景に現実離れした販売ノルマがあったとの指摘が相次ぐ。顧客が不利益を被った可能性がある契約は約18万件、うち法令違反の疑いは約1400件に上り、組織ぐるみの不正と疑われても仕方がない。経営陣の責任は免れないが、日本郵政の長門正貢社長は「報告が上がってこなかった」と責任逃れの発言を繰り返す。

 徹底追及を期待したい国会は、与野党ともに歯切れが悪い。全国郵便局長会とJP労組。互いの支持団体が関わるだけに、どうも腰が引けている。問題の根本に民営化の影響があるのは明らか。法改正に踏み切った国会の責任も問われている。 (金子渡)

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