【こども記者だより】料理まちがえてもみんな笑顔 認知症のおばあちゃんが働くカフェを取材した

西日本新聞 こども面

 ●福岡県福津市・福間南小5年 西山 麻耶記者

 認知症のおばあちゃんたちが1日だけカフェで働く「海辺のちょいまちテラス」というイベントが9月14日、福岡県福津市で開催された。

【紙面PDF】こども記者だより=認知症のおばあちゃんが働くカフェを取材した

 認知症になると、判断力がおとろえて記憶力が低下する。2人のおばあちゃんたちは普段は介護施設で生活しているけれど、この日は地域の子どもたちとカフェで接客をした。お客さんは認知症を理解して見守りたいと思う人やおばあちゃんたちの家族だった。

 1人のおばあちゃんに6年生が2人ついた。注文を受けたらメニューのとなりに「正」の字を書く。トレーは持ちやすいプラスチックのかご。料理を持って行く時には料理名を言って、たのんだお客さんに挙手をしてもらっていた。

 みんな笑っていた。料理を置く場所をまちがえてもお客さんは笑っていた。おばあちゃんは「(ハワイ料理の)ロコモコが何か分からん」と言いながらテーブルに置いていた。料理が出るまで1時間かかる人もいた。けれど、みんなおしゃべりをしながら、気長に待っていて怒る人はいない。

 介護施設の人は「施設にいると地域の人となかなか交流できない。今日はみなさんもいきいきして楽しそう。いつもと会話の内容も表情もちがう。ちゃんとお客さんと話していると認識できていた」と言っていた。おばあちゃんに感想を聞くと、「はずかしいけど楽しかった。知らない人にごはんを運ぶから、こぼさないようにするのがきんちょうした」。この時も、言ったことを忘れて同じ事を何度もくりかえしていた。

 おばあちゃんたちは今日のこともすぐ忘れるんだろうなぁと思ったけれど、笑顔がいっぱいで楽しかった。周りに認知症の人がいたら、今日のことを思い出して気長に笑顔で対応したい。

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