香り共演 お茶の宝石箱 福岡・八女の「4種のお茶みつまめ」

西日本新聞 夕刊

 福岡県八女市黒木町に絶景のカフェがオープンしたと地元の友人。「川沿いにあってね。京都の鴨川よりこっちのほうがいい」と聞いては、行かないわけにはいかない。

 古民家風の建物に広々としたウッドデッキ。矢部川に臨む特等席に座り、メニューを眺める。

 矢部村の煎茶、本玉露のすすり茶、今年のプレミアムティコンテストで最高賞の五つ星を受賞した矢部紅茶「べにふうき夏摘み」など、常時15種ほどが並ぶ。それもそのはず、この店「茶寮千代乃園」は、同村の茶農家、原島さん一家が営むお店なのだ。

 「4種のお茶みつまめ」(抹茶付き700円・税込み)を注文した。ほどなくして出てきたふた物の器を開けると、これはもうお茶の宝石箱。4色の寒天に白玉、黒豆はつやつやで、栗は金色に輝いている。

 「濃い緑は抹茶、薄緑は煎茶、茶色は紅茶で、薄茶色はほうじ茶で固めた寒天です。ほかもすべて地元にある材料で」と原島家の次女、原島春花さん(29)。口に含むとそれぞれのお茶の香りが広がり、自家製白蜜のやさしい甘みが、黒豆とあまおういちご、茶の味わいをまとめる。

 「お茶の産地で、栽培のことや品種のこと、地域の食べもののことなどを伝えながら、ゆっくりとお茶を味わってもらう場所にしたい」と春花さん。あまりの居心地の良さに、花のような香りの矢部紅茶をお代わりし、この原稿を書いている。

 (フリー記者 森千鶴子)

 ▼茶寮千代乃園 福岡県八女市黒木町北大淵6338。喫茶やご当地おやつのほか、3種のお茶と山ごはん(1300円)などの軽食も。電話=0943(22)8552(午前11時~午後5時、火・水曜休)。

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