【動画あり】深~く吸って、一気に「シュッ」 スポーツ吹き矢、高齢者に人気 「誰でも楽しめ、健康維持に」

西日本新聞 古長 寛人

 細長い筒を口にくわえ、一気に息を吹いて矢を放つ。健康維持や集中力向上につながると「スポーツ吹き矢」が高齢者に人気だ。「的の中心に当たった時の爽快感が最高」という声も多く、ストレス軽減にもつながっているようだ。

 10月中旬、北九州市八幡西区の的場池体育館には60~70代の8人が集まった。一般社団法人「日本スポーツウエルネス吹矢協会」(東京)の北九州西支部のメンバーで、毎週水曜の午前10時から2時間、練習に励んでいる。

 協会公認の筒は大人用1・2メートルでグラスファイバー製。重さは140、250、400、500グラムの4種類だ。実戦を想定し、メンバーたちは両手で筒をかかげ、ゆっくりと息を吸い込み、筒を下ろしながら息を吐く。再び息を吸い込み、筒をくわえて、的に向けて狙いを定めて発射する。

 的までの距離は種目に合わせて6メートルや10メートルなどで、中心は地上から1・6メートルに設定。的には半径3、6、9、12センチの同心円が描かれている。次々に「シュッ」と息を吹くと、ビニールフィルム製の円錐(えんすい)状の矢は目にも止まらぬスピードで的に刺さった。

 得点は円の中心から7、5、3、1点。1ラウンド5本の矢で競い合う。自分の点数に一喜一憂するメンバーたち。4本目まで中心に当てたが、最後の1本を外したメンバーの山口順子さん(74)は「残念です。パーフェクトを狙って、心が乱れた。まだまだです」と笑った。

 玉田哲支部長(76)は「年齢や体のハンディキャップに関係なく、他のスポーツができない人でも気軽に楽しめる」とアピール。支部は初心者の見学や体験も受け入れている。

 協会は1998年設立。知名度が上がるとともに高齢者の関心も高まり、2007年1月には会員が全国で1万人を超えた。今年10月末現在で4~100歳の約6万5千人が登録し、60~70代が9割近くを占める。

 岡山県倉敷市でクリニックを営み、競技歴10年の今井博之医師(64)は「片肺を切除し、最初は2メートルほどしか矢が飛ばなかった人が1年後には10メートル飛ぶようになった事例もある。スポーツ吹き矢は呼吸機能の改善をはじめ、リラクセーション効果や集中力の向上につながる」と推奨する。(古長寛人)

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