【世界のミカタ】イエメン 留学生 リハブ・ヤーヤ・ファラ・サラム・アルシャルガビさんに聞く 豊かな自然、長い歴史 女の子があこがれる女王も 

西日本新聞

 九州で暮らす海外出身者らのふるさとを紹介する「世界のミカタ」。今回は中東・イエメンからの留学生、リハブ・ヤーヤ・ファラ・サラム・アルシャルガビさん(33)に聞きました。

【紙面PDF】イエメン 留学生 リハブ・ヤーヤ・ファラ・サラム・アルシャルガビさんに聞く

 イエメンは22県に分かれ、方言や民族衣装、食文化や気候も地域によって異なる。リハブさんは「砂漠のイメージを持つ人が多いですが、特に雨期があるイッブ県などは自然がとっても豊か」と話す。タイズ県にあるふるさとの村は標高2千メートル近くあり、「雲より高い場所にあるので、足元に雲が広がるんですよ」。

 学校で学ぶ子どもたちにとって大変な教科の一つが歴史だ。まず、首都サヌアの旧市街は3千年の長い歴史がある。「それに加え、同じアラビア語を話す20以上のアラブ諸国の歴史も学ぶので、覚えることがたくさん」とリハブさん。

 授業で、日本では「シバ」とも呼ばれるビルキス(旧約聖書に登場)やアルワ(11世紀ごろ)という2人の女王についても学ぶ。「2人が国を治めた時代の女性たちは教育レベルが高く、力もあった。今も女の子たちにとってのあこがれの存在」と目を輝かせた。

 イエメンでは2015年4月から内戦が続く。リハブさんはその年の5月、軍用機から落とされた二つのロケット弾が爆発するのを家のバルコニーから見た。「全てを家に残して家族で避難した」。内戦の影響で予定していた日本への留学ができなくなる可能性もあった。8月、なんとかバスで19時間かけて出国し、ヨルダン経由で日本にたどり着いた。「福岡に来てすぐのころ、海岸で花火を見ました。浴衣姿の家族連れが幸せそうに花火を見上げていた光景が忘れられない」と振り返る。

 母国では歯科医師だったリハブさん。九大大学院で歯学の研究に励みながら、休日には友人たちにイエメン料理を振る舞うこともある。母国では蜂蜜やモカコーヒーが特産だという。「食べることは文化を知ること。日本食も大好き」とにっこりほほえんだ。

●こどものQ

名前が五つもあってびっくりしました。どんな構造になっているのですか?

私自身の名前は「リハブ」で「広い」という意味。その後に父、祖父、曽祖父の名前が続きます。最後の一つは家族が属する部族の出身地に由来します。他の人と同じ名前にならないように、長くなっているんですよ。

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国名 イエメン共和国
首都 サヌア
面積 52万7968平方キロメートル
人口 2891万5000人(2018年推定)
通貨 イエメン・リアル
宗教 イスラム教。北西部にシーア派系の一派ザイド派、南部にスンニ派系シャーフィー派
住民 主にアラブ人。少数のインド系、アフリカ系住民
言語 アラビア語が公用語

  ※共同通信社「世界の年鑑2019」より

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