生きづらい女性から反響を呼んだ、「オカン節」あふれる人気コラムを書籍化

西日本新聞

 お金はある。仕事も嫌いじゃない。そこそこ現状にも満足している。なのに週末の夜になるとなんとなく寂しくなって、一気にどん底、低テンション。死んだ目で缶ビールを喉に流し込みながら動画をチェックする、そんなやさぐれた生活を送る女性は少なくない(筆者含む)。中には「もうヤダ、死んじゃいたい」と思い詰める人まで…。

 そんな女性に「死んじゃいたい!って思っても、死んだ方がマシなように思える日があったって、女は自ら死んではいけない」と愛あるエールを送るのが本書だ。本書は双葉社web文芸マガジン「COLORFUL」で連載され、大反響を呼んだコラムを書籍化したもの。著者の蝶々氏はコピーライター兼銀座ホステスとして働きながら作家デビューした後、50万部を超えるベストセラー『小悪魔な女になる方法』(大和出版)などを上梓(じょうし)。現在はシングルマザーとして子どもを育てながら、数千人の会員を擁するファンサイト「女神クラブ」を運営する、まさに酸いも甘いも知った大人の女性だ。

 そんな著者の発するメッセージのひとつが、「つらい時は誰かと思いっきりしゃべろう」。著者によれば、自殺対策として設けられている<いのちの電話>にかけてくる人の7割は女性なのだそうだ。逆に、男性は誰にも悩みを話さないまま、いきなりポッキリと折れて命を絶ってしまう。そう、女性は「誰かに話す」ことで心が軽くなる生き物なのだ。だからこそ、著者は「スマホから自分の気持ちを打ち込むのもいいけれど、できれば誰かと会っていっぱいしゃべろう! ちょっとした会話やふれあいで救われることってあるから」と明るく勧めている。実際、著者はイベントや公園で「ガールズトーク」していると、スッキリする瞬間があるという。

 また、本書でとりわけ熱く語られているテーマがある。それは「母親との関係」だ。誰もがうらやむようなキャリアを手に入れても、40代、50代になっても、いわゆる「毒親」の呪縛に苦しめられ生きづらさを抱えている人は数えきれないほどいる。「毒母=人生のラスボス」の脅威に対して、著者は「母親が一番、娘の輝きを絶賛して育てろ! 奪うな!」と喝破している。

 極々シンプルで、それ故に力強いメッセージには、まるで「オカン」に励まされているようなあたたかさがある。きっと、息苦しい思いをしている女性の処方箋になるはずだ。

 

出版社:双葉社
書名:週末、死にたくなるあなたへ。
著者名:蝶々
定価(税込):1,320円
税別価格:1,200円
リンク先:https://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-31496-0.html?c=30598&o=&

西日本新聞 読書案内編集部

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