基山サカキ売り込め 栽培拡大、生産組合を町が後押し ロゴも作成、全国にPR

西日本新聞 佐賀版 星野 楽

 基山町でサカキの栽培を拡大し、ブランド化するプロジェクトが進んでいる。木材価格の下落による林業の低迷を受け、サカキに着目した城戸生産森林組合(同町小倉)を町が後押しする。7月には、商品の包装ビニールなどにつけるロゴ「基山サカキ」もつくり、町や組合は「基山のサカキを全国にアピールしたい」と意気込む。

 組合は1961年に設立し、当初はスギやヒノキを出荷してきたが、外国産木材の輸入拡大で林業が低迷。そこで、1年を通して緑の葉を実らせ、収穫できるサカキに目を付けた。2003年から栽培を開始し、18年10月までに約7ヘクタールに約1万5千本を植えた。

 サカキは育つまでに5~10年かかり、7年ほど前から本格的に収穫を開始。福岡の花市場や鳥栖市内の直売所などに出荷する。

 基山産のサカキは一般的なものより葉が大きく、色が濃いのが特徴という。同組合の天本吉和副理事(70)は「市場でも人気です」と胸を張る。18年度は約1万3900束が販売され、売り上げは総額331万円に上った。

 近年は急速な需要の伸びに供給が追いつかない事態に。組合所有の森林に空きがなくなり、町は17年度、未使用の林地を所有する町民を公募し、12人が応じた。現在は苗木の植林を進め、来年3月までに約8ヘクタールで約1万1千本を植える予定だ。組合から栽培や収穫、加工の方法を学び、手数料を払って組合に出荷を依頼する。

 サカキの加工で地元住民の触れ合いも生まれている。地元の高齢女性たちが週1回、同町小倉の作業場に集まり、午前8時から約7時間もかけて収穫されたサカキから束をつくる。葉の痛みや虫害を手際よく確認して5~6本を組み合わせる。「三角形のきれいな束を作るのが難しい」。作業をしながら会話を交わすという。

 町担当者は「森林の荒廃を防ぎ、里山保全にもつながるのでは」と期待。天本さんは「10年後には町全体での年間売り上げ1千万円を目指す」と力を込める。(星野楽)

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