ATM18億円事件、男性に無罪 「共謀推認できない」 福岡地裁判決

西日本新聞 鶴 善行

 17都府県のコンビニで現金自動預払機(ATM)から計18億円超が不正に引き出された事件で、窃盗などの罪に問われた福岡県内の男性(47)に対し、福岡地裁は8日、「共犯者との共謀を推認させる事情はなく、犯罪の証明がない」として無罪(求刑懲役10年)を言い渡した。

 男性は現金を引き出す「出し子」らと共謀し2016年5月15日朝、福岡市博多区のコンビニなど72カ所のATMで、偽造カードを使い現金計7830万円を不正に引き出したとして起訴された。

 検察側は(1)共犯者が男性を「九州の兄貴」と呼び、事件の話を持ち掛けようとした(2)事件後に共犯者から現金約190万円を受け取った-などの間接的な証拠から「事件への関与が推認される」と主張していた。

 判決理由で中田幹人裁判官は、(1)実際に事件の話を持ち掛けたのか判然としない(2)共犯者からの借金返済名目で受け取っており、事件の報酬とは認識していない-と指摘。「共謀を認定するには合理的な疑いが残る」と結論付けた。

 福岡地検は「判決内容を精査し適切に対応したい」としている。(鶴善行)

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