現代の名工に隈本さん 熊本市でフラワー装飾指導30年超

西日本新聞 熊本版 綾部 庸介

 卓越した技能の保持者を表彰する本年度の「現代の名工」に熊本市中央区渡鹿5丁目のフラワー装飾師、隈本妙子さん(68)が選ばれた。ハーブやローズマリーなどの自然素材で染色する「染め花」の技術の高さや、県内の教室や学校で30年以上にわたって後進育成に取り組んできたことが評価された。

 福岡県田川市出身。ファッションに敏感だった高校2年のころ、ある雑誌でモデルが胸に付けていたガーベラのコサージュに目を奪われたという。それまで花と無縁の生活だったが、近所の生花店に通ううちに興味が増し、福岡市の専門学校に進学。5年間フラワー装飾を学んだ。1989年ごろから熊本市で本格的にフラワー装飾師として活動している。

 多くの装飾師が生け花を中心にした作品を発表するが、隈本さんは枯れた花や葉っぱ、金属など多彩な素材を使うのが特徴だ。野に生えるネコジャラシやカラムシなどを作品に使うことも。根底には「どんなものにも特有の美しさがある」という確信がある。

 3メートルを越えるタペストリーを制作するなど、自由な発想の作品にファンも多い。2012年の世界らん展では、朝霧の中でランの花が地上から目覚める様子を表現したコラージュを出品し、美術工芸部門で最優秀賞に輝いた。

 現在は熊本市で週3回程度教室を開くほか、生花店や個人レッスンなどでも装飾の魅力を伝えている。自分の作品制作に専念できないのが悩みの種だが、「次の指導者になりうる人を育てたい」と笑顔で語った。

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 県内では、熊本市南区の「品川和裁」の和服仕立職、品川正三さん(69)と、同市中央区の「熊本ホテルキャッスル」の中華料理調理人、川上洋信さん(68)も「現代の名工」に選ばれた。 (綾部庸介)

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