のれんの向こう、行列の先頭に立つ大きな影

西日本新聞 社会面 下本地 正人

 のれんの向こう、行列の先頭に立つ大きな影。ひょいと屋台に入ってきたのはロボコップだった。

 10日に初日を迎える大相撲九州場所。福岡の街で力士の姿を見かけるようになった。そう、のれんをくぐってきたのは角界のロボコップこと振分親方(元小結高見盛関)。

 人気者登場に沸く屋台。ビールをくいっと1本空け、取り出したのは千秋楽の日に開く部屋のパーティー券。部屋を構える福岡県篠栗町からバスに揺られ1時間余り、自ら営業に出てきたとか。ここで断るのは無粋、と大将や常連がお買い上げ。自身も目をむく売り上げに「もう1本」。

 盛り上がること小一時間。「次は若い衆も一緒に。ごちそうします」と声を掛けると表情が一変した。「苦労して自分で稼いで食えるようになって一人前。甘やかしては駄目です」と厳しい師匠の顔を見せた。親方がどんな力士を育てるのか、相撲を見る楽しみが増えた。 (下本地正人)

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