押収エアガン、大人でも痕 田川1歳児虐待 「幼児は扱い困難」

西日本新聞 社会面 座親 伸吾 木村 知寛

 福岡県田川市で1歳の三男にエアガンを連射してけがを負わせたとして両親が逮捕された事件で、県警が自宅から複数押収したライフル型エアガンは、大人の体に被弾の痕を残す威力を持つことが8日、捜査関係者への取材で分かった。三男の体からもかさぶた状の傷が見つかっており、幼児が撃てないような本格的なものだという。

 逮捕されたのは、自営業常慶(じょうけい)雅則容疑者(24)と妻の無職藍容疑者(24)。昨年11月下旬ごろ、自宅で、三男唯雅(ゆいが)ちゃん=当時(1)=にエアガンを発射してプラスチック製BB弾を多数命中させ、けがを負わせた疑いが持たれている。ともに容疑を否認している。

 捜査関係者によると、犯行に使われたとみられるエアガンの威力を検証するために試し撃ちをした結果、大人の体に赤く腫れた痕が残ったという。

 捜査関係者によると、雅則容疑者は「長男が撃った」と説明しているが、エアガンの重さは1~5キロほどあり、形状や威力などから、県警は幼児が引き金を引くのは困難とみている。

 両容疑者は事件当時、長男(3)、唯雅ちゃん、長女(3カ月)の5人暮らし。県警によると、唯雅ちゃんは昨年12月、「息をしていない」との119番で自宅から病院に搬送され、死亡が確認された。死因は肺炎。全身に点状の皮下出血があったという。 (木村知寛)

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市職員16回訪問、三男確認は1回

 福岡県田川市は8日、被害者となった三男の唯雅ちゃんが生まれて以降、子育てや福祉の担当職員が常慶雅則容疑者の自宅を16回訪問していたことを明らかにした。このうち、実際に成育状況を確認できたのは生後3カ月時の1回だけ。生後4カ月と8カ月の乳幼児健診も受けていなかったという。

 市によると、妊娠が分かって以降、市が母親の藍容疑者の携帯電話に連絡した36回のうち、会話できたのは8回。自宅などで面談できたのは9回だった。

 昨年7月5日、市と田川児童相談所に「三男の泣き声がしない。姿を見かけない」と市民から相談があった際は、児相職員が自宅を訪ねたが不在だった。市は同6月25日に藍容疑者が市役所を訪れた際、唯雅ちゃんにあざが見つからなかったことなどから、対応しなかった。母親が7月25日に来庁した際は、市職員の目視であざなどは見つからなかったという。

 8日開かれた市議会厚生委員会で、二場公人市長は「しっかり検証し、再発防止に生かしていく」と述べた。 (座親伸吾)

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