国民民主、挙党態勢なお不安も 福岡コンフィデンシャル

西日本新聞 ふくおか版 前田 倫之

 国民民主党県連は9日、福岡市内で定期大会を開き、任期満了となる県連代表の城井崇衆院議員(46)を引き続き選任し、新幹事長に県議会副議長の原中誠志氏(61)を充てる人事案を承認した。いずれも任期は来年11月に予定される定期大会まで。

 大会では、県連の意向に反して党本部が公認候補を擁立、落選した7月の参院選福岡選挙区(改選数3)について「党本部はもっと早い段階で擁立判断すべきだった」「今後の県連運営に大きな禍根を残した」などとする総括を承認。城井代表は「反省すべきを反省し、県連運営のガバナンスを強化したい」と述べた。

 次期衆院選に向けた立憲民主党や連合福岡との候補者調整加速などの活動方針案も決定した。

 「県連運営に稚拙さがあった」。9日、福岡市内であった国民民主党県連大会。参院選福岡選挙区の候補擁立を巡り、城井崇が発した反省の弁は、“薄氷”の代表続投だったことを物語っていた。

 参院選で国民県連は、野党連携を考慮して擁立見送りを決めた。だが、わずか10日後、党本部が頭越しに候補擁立を決定。最後まで所属議員の足並みはそろわず、候補は落選した。

 参院選の総括では、県連トップとしての責任をどう考えるか、が一つの焦点だった。8月。城井は県連の会合で「候補者擁立は党本部主導。県連の常幹を経て決めていない」と発言。責任回避と受け止める議員の不満が渦巻いた。

 「党本部主導とはいえ最終決定は県連だろう。そんな無責任なことを、応援してくれた党員の前で言えるのか」。4月の県議選落選後も常任幹事として影響力を残す前代表の吉村敏男が異を唱え、城井に代表辞任を迫る動きが加速した。

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 吉村に同調する県議らは、県連執行部の参院選総括案に対し、執行部の責任を盛り込み、修正を求める意見書を提出するなど反発。代表ポストを国会議員から県議に取り戻したい思惑もにじんだ。城井が頼ったのは党本部だった。関係者は「幹事長の平野博文だったようだ」。

 平野は民主党政権で官房長官などを歴任し、連合傘下の電機連合の支援を受ける。城井は平野を通じて産別労組に代表続投への支援を働き掛け、吉村側につく議員の切り崩しに掛かり、代表続投で城井と吉村の間で話がついたとみられる。

 一方、吉村は矛を収める代わりに、県連ナンバー2の幹事長に、自身と同じ自治労出身の原中誠志を据える条件を付け、影響力を保つ余地を残した。

 今月9日の県連大会。承認された参院選総括に、特定の誰かの責任を問う記述はなかった。

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 難局を乗り切った城井だが、先行きには不透明感も漂う。2日の臨時常幹では代表続投を申し合わせた直後、議員バッジのない吉村を常幹メンバーから外す県連規約案が突如提案される一幕もあった。城井が鎮めたものの、簡単に「ノーサイド」とはいかないしこりを残した。

 党支持率は2%前後と低迷。次期衆院選に向けて立民との候補者調整も難しいかじ取りが迫られる。

 城井は県連大会で100人超の党員を前にこう誓った。「ああいったこと(参院選の混乱)を二度と繰り返さないよう、私が汗をかく」。悲壮な表情を浮かべたが、党員からは厳しい声も上がった。「本当に国民民主は何しよるんだ。率直に思う」 (前田倫之)

 (敬称略)

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