藝術舞台2019 令和のはじめ(3)即興生け花 踏み込む未知の世界

西日本新聞 ふくおか都市圏版

 芸術舞台2019で「即興生け花」を披露する草真流二代目家元・後藤覺徹は花の優しさを厳しく生ける。形容矛盾のようだがそうではない。

 花材には穏やかな形を持つものもあればゴツゴツと強い線を持つものもある。重い質感。軽いイメージ。強烈な色彩もあれば淡い色の植物もある。これらを組み合わせて空間を構成するとき、後藤は徹底的に計算する。

 福岡市民会館大ホールは座席数1800の大空間。ステージ中央に据えた幅1・8メートル、高さ1・8メートルの樹脂製花器に3人の助手を使いながら20分で生ける。

 「音がないと体が動かないというか、生けることができません」

 後藤の要請に応じるのは三味線界の鬼才・杵屋弥佶である。華道家の動きを追いながら即興で曲をつける。時に鋭く、時に緩やかに音が流れるだろう。2人の波動がピッタリと重なったとき、どのような生け花が登場するのか。

 「全てを計算できるものじゃない。当日の朝、思った通りの植物が手に入るとは限りませんから」

 未知の領域に踏み込む即興生け花。計算だけでは成し遂げられない美の世界である。 =文中敬称略

 ▼藝術舞台2019 12月1日午前10時半開演、福岡市民会館。全席自由、4千円(当日4500円)。入場券はチケットぴあで販売中。問い合わせは福岡文化連盟=092(711)5585。

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