【きょうのテーマ】魚やイルカの元気の秘密は マリンワールド海の中道をたずねて えさにビタミンの“ふりかけ”

西日本新聞 こども面

 ●食べ方や表情で体調管理

 イルカや魚たちが元気に泳ぎ回り、お客さんを楽しませてくれる水族館。こども記者たちが350種類、約3万匹を飼育しているマリンワールド海の中道(福岡市東区)をたずね、生き物の元気を支える舞台裏を取材しました。

【紙面PDF】きょうのテーマ=魚やイルカの元気の秘密は

 私たちはまず、予備水槽室という部屋へ。タチウオやサメ、イカなどが五つの水槽で泳いでいた。飼育員の垣野陽介さん(42)が「ここには海から来たばかりの生き物がいます」と説明した。“新入り”はここで1週間ほどかけて水族館の水温に慣れ、えさを食べるためのトレーニングもする。垣野さんは「慣れずにびくびく泳いでいると、他の魚におそわれることもあるんですよ」と言っていた。

 調餌室と呼ばれる部屋では魚やウミガメたちのえさを準備していた。えさは近所の鮮魚店などで仕入れ、2日に1回ほどあげるという。私たちもえさの魚を半分に切り、エビやアサリをミンチ状に刻む手伝いをした。生き物は種類によって口の大きさがちがうからだ。おどろいたのはミンチに“ふりかけ”をかけたこと。これは栄養を取るためのビタミン剤の粉だという。

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 深さ7メートルの大水槽を泳ぐイワシには粉のような細かいえさをあげた。しばらくはシーンとしていたのに、えさに気づいたとたんに群れが飛びついてきた。声を出しても聞こえないくらいバシャバシャと音がして水しぶきがあがった。

 ウミガメのこの日の献立はイカナゴとシシャモ、イカ。展示室にいる4匹には強い子も気弱な子もいるため「みんながえさを食べられるように」と垣野さん。位置やタイミングを考えて投げ入れると口を大きく開けてぱくり。もぐもぐとゆっくり口を動かしていた。

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 イルカやクジラにはショーとショーの合間に会いに行った。この時間はえさを食べ、技の練習をする時間。えさの量は1頭ずつちがうが、体重600キロのコビレゴンドウのユキが水族館一の食いしん坊だ。栄養のバランスを考えた5種類ほどの魚を1日5、6回に分けて計16~18キロ食べる。

 飼育員の岡村峻佑さん(37)は「いつも通り食べているか、技の指示ですぐ動くかなどを見て体調の管理をする。具合が悪いとだるそうな顔をして、熱も上がる」と教えてくれた。イルカのおしりの穴に体温計を入れると36・7度。「適温で元気です」と岡村さん。治療が必要な場合は、数十粒の薬をえさの魚の中に詰めて飲ませるという。生き物たちの命のために一生懸命な飼育員たちの姿はかっこいいと思った。

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