その瞬間、40年前にタイムスリップした。

西日本新聞 社会面 中野 剛史

 その瞬間、40年前にタイムスリップした。福岡市東区の貝塚公園に飾られている寝台特急「ブルートレイン」の傷んだ車両の修復活動を取材していた時だ。東京の会社社長と一緒に活動を引っ張る地元の小学5年坂井利優君の案内で車内の冷水機の前に来た。彼とほぼ同じ年齢の頃、1度だけ寝台列車に乗った記憶が急によみがえった。

 東京から福岡に帰る子どもの一人旅だった。出発前、緊張でのどがカラカラになったが、見送りに来た伯父が冷水機と飲み方を教えてくれた。備え付けの紙コップの口を広げ、水を注いだ。飲み干した時の何となくほっとした気分を思い出した。

 修復は500万円を目標に今月29日までクラウドファンディングで資金を募り、来年から作業に入る。屋根の設置など抜本対策をどうするか課題はあるが、少年時代の思い出を呼び戻してくれた青い車体、長きにわたる保存を期待したい。 (中野剛史)

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