「あきらめないで良かった」博多の”ごりょんさん”日展に初入選 家事を終えた夜に絵筆持ち

西日本新聞 ふくおか都市圏版 手嶋 秀剛

 博多のごりょんさんが描いた油絵が、改組新第6回日展(日展)に初入選した。福岡市博多区奈良屋町の主婦大村嘉子さん(72)作の「ひと休み」(100号)。博多祇園山笠の町で夫の芳正さん(77)と京染店を営む傍ら、絵筆を握って約14年。「長年の夢がかないました」と笑顔で語る。

 大村さんは58歳で美術団体・創元会福岡支部に入会し、本格的に油絵を始めた。平日は家業と家事を終えた夜に2時間ほど絵筆を持ち、店が休みの土、日曜に時間を割いたという。

 大村さんが住む奈良屋町は、博多山笠や博多松囃子(まつばやし)を担う西流(ながれ)の区域にあり、芳正さんはこれらの祭りで要職を務めてきた。そのため祭りの期間中は、嘉子さんもごりょんさんとして直会(なおらい)の支度や夫の着付けなど大忙しの日々。その中で日展入選を目指してカンバスに向かってきた。

 入選作は、通うデッサン教室のモデルが休憩する自然な姿に引かれて制作。今年初めから7カ月をかけて仕上げた。日展応募8回目で念願がかなった。

 国立新美術館(東京都港区)の展覧会で入選作を見た大村さん。「あきらめないで良かった。励みになります」と、さらなる創作意欲を燃やしている。 (手嶋秀剛)

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