気鋭の作家16人一堂 久留米市の紀伊国屋書店 17日に合同サイン会

西日本新聞 筑後版 大矢 和世

 ミステリーやホラー、時代小説など大衆小説の作家16人が一堂に集う「合同サイン会」が17日午後3時、久留米市新合川の紀伊国屋書店久留米店(ゆめタウン久留米2階)で開かれる。「屍人荘(しじんそう)の殺人」がヒット中の今村昌弘さん(長崎県諫早市生まれ)、本屋大賞に2度ノミネートされた村山早紀さん=長崎市=など気鋭の作家ぞろいで、この人数の作家が集うサイン会は珍しいという。八女市在住の作家悠木シュンさん(39)が企画に奔走した。

 「まさか実現できるとは。1年前はほとんど作家の知り合いもいなかったのに」。企画の発端は今年5月。「サイレント・ヴォイス」などで知られる作家、佐藤青南さん(長崎県島原市出身)が主宰する、作家や書店員らが集まる「本にかかわる人の交流会」に参加したことだった。

 それまで周囲にほとんど作家だと明かさず、黙々と書き続けてきた。担当編集者とのやりとりはメールなどがほとんど。「情報もなく、何が作家の『普通』なのか分からなかった」。交流会で初めて、小説が読まれにくい時代への危機感や、それでも本を届けたいという熱意を共有できた。

 福岡と横浜で2度交流会に参加すると「九州でもサイン会を」という声が持ち上がった。同じく交流会で知り合った書店員と連携し、佐藤さんをはじめ計16人の合同サイン会が決まった。

 悠木さんは熊本県宇土市出身。広告代理店勤務などを経て、結婚を機に八女市に移り住んだ。2人の子を育てる中で「何かを成したい」という思いが募り、小説を書き始めた。2013年、湊かなえさんらを輩出した小説推理新人賞を受賞。単行本5作を刊行した。

 最新作「君の××を消してあげるよ」はバトン部員の女子中学生が主人公の青春ミステリー。これまで、複雑な人間模様や日常に潜む謎を多く描いてきた。「でもいつかは、教科書に載るような小説も書いてみたい。映像化されるのも目標です」。本をあまり読まない自身の子どもたちにも届くように。輪を広げる一歩が今回の合同サイン会だ。

 紀伊国屋書店久留米店=0942(45)7170=で整理券を配布している。 (大矢和世)

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 サイン会に参加するほかの作家(敬称略、かぎかっこ内は代表作)

 天祢涼=「キョウカンカク」▽織守きょうや=「記憶屋」▽木崎ちあき=「博多豚骨ラーメンズ」▽最東対地=「夜葬」▽斎藤千輪=「コレって、あやかしですよね?」▽似鳥鶏=「戦力外捜査官」▽額賀澪=「タスキメシ」▽誉田龍一=「よろず屋お市深川事件帖」▽円居挽=「丸太町ルヴォワール」▽汀こるもの=「パラダイス・クローズド」▽水沢秋生=「プラットホームの彼女」▽谷津矢車=「おもちゃ絵芳藤」

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