かんぽ、新規契約34%減 不正受け自粛、上場後最少 4-9月

西日本新聞 一面 中野 雄策 飯田 崇雄

 日本郵政グループ4社は14日、2019年9月中間連結決算を発表した。このうち不正販売問題に揺れるかんぽ生命保険は4~9月の個人保険の新規契約数が前年同期比34・4%減の58万件にとどまり、15年の上場後の半期ベースで最少となった。不正発覚を受け、7月中旬から販売を自粛していることが響いた。販売再開や信頼回復のめどは立っておらず、不正問題の収束が長期化すれば、グループ全体の経営に影響を与える可能性もある。

 新規契約分の保険料収入(年換算)は1316億円で、前年同期比28・7%減だった。顧客らの問い合わせに対応するコールセンター設置や、約3千万件の全保険契約の調査費用などに35億円かかったほか、現時点で不利益を受けた顧客への支払金を約10億8400万円と見積もっていることも明らかにした。

 かんぽの大半は日本郵便が販売を受託しており、日本郵便の手数料収入は前年同期比108億円減った。販売再開で新規契約数が回復しないと手数料収入が減り、全国2万4千の郵便局網を維持する原資が細ることになりかねない。

 一方、かんぽ生命は販売委託費などが減ったため、中間純利益が前年同期比11%増の763億円に押し上げられた。同社は20年3月期の通期業績見通しも上方修正し、純利益予想を従来の930億円から1340億円に引き上げた。

 ただ、新規契約数を確保しないと将来的に運用益を生み出す資金が細ることになる。日本郵政の市倉昇専務は記者会見で「深刻な問題。中長期的には新規契約が確保できなければ減益になる。短期的な数字はよくなったが、大変な危機感を持っている」と述べた。

 かんぽ生命、ゆうちょ銀行、日本郵便を含む日本郵政グループ全体の9月中間連結決算は、純利益が5・8%増の2365億円だった。下半期の見通しは不透明として、通期業績見通しは据え置いた。 (飯田崇雄、中野雄策)

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