非常用電源、整備に遅れ 筑豊5市の指定避難所

西日本新聞 筑豊版 田中 早紀

 飯塚、田川、直方、宮若、嘉麻の筑豊5市の指定避難所で、停電発生時に使う非常用電源の整備が遅れていることが、西日本新聞のまとめで分かった。田川市は整備されておらず、他の自治体は1~11カ所。田川市は来年度、全避難所への整備を予定しているが、他の4市は、具体的な整備のめどが立っていない。9月の台風15号は、千葉で大規模停電を引き起こし、市民生活に支障が出た。識者は「原則として全避難所に非常用電源を確保する必要がある」と指摘している。

 非常用電源は、軽油などで動く自家発電設備や太陽光発電設備などを指し、施設に備え付けのものから、持ち運びができる簡易的なタイプもある。内閣府の中央防災会議が作成する防災基本計画では、市町村が指定避難所で「整備に努める」としたものに、仮設トイレ、簡易ベッドなどとともに含まれている。

 9月1日時点で、「指定避難所でどのくらい非常用電源を備えているか」について、飯塚市=72カ所中11カ所(民間施設を除く)▽田川市=24カ所に設置なし▽直方市=48カ所中5カ所▽宮若市=21カ所中1カ所▽嘉麻市=49カ所中2カ所-だった。

 持ち運び式があるのは、飯塚、直方、嘉麻の3市。飯塚市は2012年度、6台をそろえ、市役所近くの倉庫で保管。直方市は1台備えている。もともと2台を備えていた嘉麻市は今夏、5台を購入した。持ち運び式は空調など、大がかりな設備を動かすことはできないが、スマートフォンの充電や投光器などに使うという。

 「全ての指定避難所に非常用電源を備える予定があるか」については、田川市は「来年度、24カ所全ての指定避難所に簡易ポータブル発電機の整備するために予算要求予定」と回答。それ以外の市では、整備時期は未定だった。飯塚市の担当者は「食料や水の備蓄を進めている。避難所として必要なものが何か、今後検討していく」としている。

 防災計画に詳しい兵庫県立大大学院の室崎益輝・減災復興政策研究科長は、備え付けの設備を確保、それができない場合は可動式の電源設備を備蓄する必要性を強調し、「停電すると生活や生命に関わる事態が起きるので、避難所での電源の確保は不可欠。避難所の停電対策を行政として行っていくことが求められる」と指摘している。 (田中早紀)

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