レンタル自転車で秋の糸島を快走 青い空と海、自然を肌で体感

西日本新聞 もっと九州面 竹森 太一

 「移住したい街」「福岡都市圏から近い観光スポット」として注目を集める福岡県西部の糸島地域。玄界灘に沈む夕日、新鮮な産品がそろう直売所、創意工夫を凝らしたグルメ…。あふれる魅力と活力が組み合わさって、「いいね!糸島」と人々を引き付けるのだろう。糸島ブランドの高まりを肌で感じようと、秋風に誘われ、自転車を走らせた。

 晴天の11月上旬、糸島サイクリングに共感してくれた糸島市秘書広報課の坂本亜由美さん(25)を誘い、同市観光協会へ。JR筑前前原駅前に事務所・窓口があり、レンタル自転車も用意されている。

 朝一番でスポーツタイプの自転車を借り、まず目指したのは糸島半島北部の名所「二見ケ浦」。市中心部からは約10キロ。県道を海岸部へ進む。道路沿いの川にはカモなどの水鳥の姿が。車からでは気付きにくい情景で「自転車っていいね」と2人で声をそろえた。

 稲刈り後の田園地帯を走り抜け、評判のカフェや工房などをチェックしつつ、先を急ぐ。1時間弱で、左手に玄界灘が広がった。

 「波の音がBGMとは、まさにこのことやね」。真っ青な空と海を堪能しながらのんびり1キロほど進むと、夫婦岩で知られる二見ケ浦。「車で来るのとは違う感動がありますね」と坂本さん。何度も訪れている場所だが、納得だ。

 同じくレンタル自転車の観光客に声を掛けた。福井市の高校の同窓生という大学生2人で、三輪旭さん(20)は京都から、増田理沙さん(19)は東京から福岡入り。旅先で再会した。

 「インスタグラムで『福岡観光』とか『グルメ』を調べていたら、糸島が“映(ば)え”だったので、来てみました」と三輪さん。その行動力に驚かされ、会員制交流サイト(SNS)が人を動かす力を実感した。インスタの「#糸島」の投稿数は現在、87万件を超えている。

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 福岡市と佐賀県に接する糸島市は東西約24キロ。その広さを体感しようと、寄り道をしながら西へ。サーフスポットの野北海岸近くでは、火山(ひやま)(244メートル)から飛び立ったパラグライダーが優雅に舞っていた。

 途中のカフェで地元食材を生かしたランチを楽しみ、国道202号を海沿いに走って着いた場所は直売所「福ふくの里」(同市二丈福井)。二見ケ浦から約25キロ。サドルの震動を受け続けたお尻の痛みが、強行軍だったと反省を促す。

 直売所では、東京出身の地域おこし協力隊員の佐藤美奈子さん(32)と対面。周辺の「福吉地区」の観光マップづくりやブログでの情報発信にも精力的で「農家、漁師、移住者…。多くの方と一緒に新鮮な食材などをPRし、福吉が元気になることを考えています」と笑顔で教えてくれた。

 この日はサイクリングに主眼を置いたので、人気スポットを満喫するお出掛けは今後の楽しみに。坂本さんからは「地域で頑張っている人たち、安心安全な食べ物、楽しいイベントなど、糸島を掘り下げてくださいね」と念押しされた。

 読者の皆さんも自身の体力と相談しながら、ぜひ糸島サイクリングへ。 (竹森太一)

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電動アシスト車も用意

 糸島市観光協会は、委託先を含め市内3カ所で自転車を貸し出している。筑前前原駅前の窓口では、電動アシスト車8台、スポーツタイプ5台を用意。4時間1000円、8時間1500円など。身分証明書が必要で、平日の利用は予約可。荷物預かり(有料)も行っている。同協会=092(322)2098。

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